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2014.07.30

「キングコング対ゴジラ」☆☆☆

 北極海調査を行なっていた原潜シーホークは氷山で眠っていたゴジラが目覚めるのに遭遇する。同じころ、TV局員の桜井と藤田は番組の視聴率アップのために厳命され、南海のファロ島を訪れ、キングコングを探し当てる。海上輸送され日本に向かう途中で目覚めたコングは同じく日本に上陸してきたゴジラと戦うことになる。

 2本目まで白黒でしたが、この3本目からは天然色カラーになりました。昔ながらの色合いの画面が妙にキレイです。そのカラーへの変換とともに、いきなり話の中身もノーテンキに。そもそもの話のベースはテレビ局の視聴率争いで緊迫感は一切ないし、細かいギャグは満載だし、主人公高島忠男さんはじめとする登場人物たちもみんな妙に軽い。2作目までとは明らかにスタンスが違いますね。ただこの映画は空前の大ヒットだったらしいので、世の中的にはこの軽さがニーズにマッチしたものだったのでしょう。
 話は見事なほどまでにゴジラとキングコングを融合させたものになっていますね。キングコングは未開の島から見世物として日本に連れてこられるし、美女を捕まえて高いところに上っていくし。ただし落っこちて死んだりはせずにゴジラと戦います。その戦いの場は今度は都市ではなく、山肌むき出しの未開地と言うのは予算の関係? 怪獣プロレスを強調するため?

 その後高島政宏、政伸兄弟は平成ゴジラで大活躍したけど、お父さんもこんなところで主演してたんですね。知りませんでした。あと原住民を○人とか言ってたような。。。時代だねえ。

(TV)

「ゴジラの逆襲」☆☆☆☆

 あるとき岩戸島でゴジラとアンギラスが目撃される。対策本部はゴジラが本土に上陸するのを事前に阻止しようとするが、時を同じくしておきたコンビナート火災がゴジラを大阪に誘導してしまう。そしてゴジラを追ってアンギラスも姿を現わし、大阪の街で2体が戦うことになってしまう。

 ゴジラ対アンギラス。アンちゃんはその後はたびたびゴジラと共に戦った人気怪獣ではありますが、真っ向からゴジラとたたかったのはこれが最初で最後なのかな? ゴジラが一匹で町を破壊し続けた前作とは違い、今に至るまでの数本を除いたほぼすべてのゴジラ映画と同じ、怪獣プロレスにあっさりと到達した2本目ということになります。やはり怪獣を倒すには怪獣しかないとこんな昔から今と変わらないことを考えていたのでしょう。1本目は東京、そしてこの2本目では大阪がボロボロに。この時点でもう日本、ダメじゃん。(笑)
 終盤、主要な登場人物が不遇の死を遂げる。それがヒントとなりゴジラが封じ込められるのだけど、この死の扱いは近年のゴジラではあまり見られませんね。子供向けではないという初期ゴジラの気合いの現れとも言えるのかも。
 前作でゴジラを倒したオキシジェンデストロイヤーがもう使えないことからゴジラ対策がほとんど何も考え付かず、ただその習性を利用して遠くに誘導するのみというのはなかなかリアルで興味深いですね。その計画が偶然の事故からダメになって結局日本に上陸と言うのがなかなか面白かったです。

(TV)

2014.07.24

「青鬼」☆☆☆


転校生のシュンは彼をいじめる同級生たちに連れられて化け物が出ると評判の旧家屋に入っていくことになる。そんなシュンを気に掛ける杏奈もまた、彼を追いかけてその家に入っていく。異様な雰囲気を感じた彼らは玄関から外に出ようとするが、扉を開けることができなくなっていた。彼らに巨大な青い影が迫っていた。

 「リング」以降のJホラーは見せない、見せない、ちらっと見せる、で怖さを演出してきたものが多いのですが、ここまで潔く見せて見せて見せまくるホラー映画は珍しいんじゃないでしょうか。当然ながら青鬼が登場して以降は全くと言っていいほど怖くはなく、逆に迫りくる青鬼に笑っちゃうことうけあい。本当にアレが襲ってきたら超怖いだろうけど、画面の中では抱腹絶倒。でもたぶん、この映画はそれを望んでいると思うので特に不満はありません。ある程度の意外性もある映画的な仕掛けもあり、楽しかったです。
 しかしこのB級色満載の映画がビデオオリジナルでも単館レイトショーでもなく、数十館規模?の全国ロードショーになっていることは驚きです。やっぱりAKB48の人気メンバー(入山杏奈さん)主演だから?
 あと入場者プレゼントで超えぐい図柄の青鬼ハガキをゲット。これをどうしろってのよ。(^^;)

(109シネマズMM横浜)


「THE NEXT GENERATION パトレイバー 第3章」☆☆☆☆

 コンビニに買い出しに行った特車二課の泉野明は、そこでテロリスト集団に出くわしてしまう。帰ってこない明を連れ戻しにコンビに向かい、次々と隊員たちがつかまっていく。(「EP4/野良犬たちの午後」) 特車二課の面々が慰安旅行で訪れていた熱海で、大量のサーファーが行方不明になる事件が起きる。同じころ、海に巨大生物が突如出現し、海洋学者七海言子が捜査にあたっていた。(「EP5/大怪獣現わる 前編」)。

 「前編」かよっ。まあもちろん次も観るからいいんだけどね。とは言え次はいつだ? 待ち遠しいじゃないかああああ。
 相変わらず面白い。3回目ともなるとマンネリを感じて来てもいいはずだけど、今のところなし。毎話毎話きちんと違うタイプの話を持ってくるので感心しています。まあまだ半分来ていないのでこの先どうなるかは分からないけど。

 4話目のコンビニ大騒動の方は途中から迫力のあるアクション満載になって凄い。歩くパトレイバーがかっこいい。そして謎が残って伏線めいたものを感じるけど、どうかな。5話目の怪物話もゲラゲラ笑いながら観ました。この先どうなるんだろうという興味もきちんと残るね。

(川崎チネチッタ)

2014.07.23

「DOCUMENTARY of AKB48 The time has come 少女たちは、今、その背中に何を想う?」☆☆☆

 アイドルグループAKB48の看板メンバーである大島優子の卒業が発表された。しかしその卒業コンサートは荒天のため延期されてしまう。また、再び選抜総選挙が行われ、前回トップの指原莉乃や渡辺麻友がトップを目指す。

 このAKB48もののドキュメンタリー映画は4本目で僕が観るのは3本目。初めて映画館に足を運んでみました。こういうドキュメンタリーをこれまでの2本のようにモニターで観るのと大きなスクリーンで観るのはまたずいぶんと違うものでこれも貴重な経験と思う半面、やっぱりドキュメンタリーはモニターのほうがすっきりくるという印象も残るね。

 今回の映像で一番衝撃的だったのは、組閣と呼ばれるAKBグループ内のチーム分けの再編成シーンで、あるチームのあるメンバーを除いた全員が名前を呼ばれた後に、そのたった一人残された(他チームへの移籍を意味する)メンバーが半狂乱的に泣き叫んで退場し、彼女を心配したスタッフに支えられ、なだめられている姿。この光景はファンではない僕からすればかなり意外で、クビでもないし、そもそもチーム分けがはっきりしているとか、他チームへの移籍イベントがあることすらピンと来ていなかったので、彼女のそこまでの悲しみがよく分からない。しかしその姿が示すのは、これまで一緒にやってきたメンバーとの別れと新環境への恐れ、自分一人が切られたことに対する悲しさや情けなさがごちゃごちゃになった戸惑いでしょう。僕らの知らない世界で、僕らの考えもしない次元で、彼女らは真剣に生きて頑張っているんだなあと改めて思わせられました。
 また大島優子さんの卒業コンサートが中止になった際の映像もなかなか力があります。ニュースでは雨天中止だったことくらいしか印象に残ってなかったけど、その日にどれだけギリギリまで様々なことが起きていたのか知りました。暴漢による切り付け事件もそう。総選挙もしかり。つくづく人生はドラマであります。たぶん誰の人生であってもカメラで撮り続け、要所要所を編集しさえすればドラマとして成り立ち感動するものを作ることができるでしょう。しかしたいていの人の人生は映像としては残っていない。せいぜい運動会とか、旅行とかで人生のターニングポイントにはなりにくい日常がちょこっと残るだけです。
 しかしこういった芸能人やスポーツ選手たちは、人生の重要なポイントポイントがこうして映像に残ることが多い。これらの映像がどれだけ貴重で、極めて稀なものであるかはもっと認められるべきかもしれないね。

 ちなみにタイトルの「その背中」は大島優子さんの姿のこと。「The time」はその卒業。人気メンバーだったことは知っていても、本当に大黒柱だったらしいことは、この映画を観て改めて知りました。

(TOHOシネマズ川崎)

「呪怨 終わりの始まり」☆☆☆

 臨時教諭でありながら小学校3年生の学級担任になった結衣は、クラスの不登校の佐伯俊雄の自宅に行くが、母親の伽椰子の不穏な行動に困惑し帰宅する。それ以降結衣は理解不能な現象に悩まされるようになる。

 このシリーズは怖くないというのが僕の私見。だって怖くなってきたところで章が変わってサブタイトル表示で一息つけるんだもの。監督が変わってもこのスタイルは継承されているので、たぶん永久にこのシリーズは怖くないでしょう。サブタイトルやめればそれだけで怖さはたぶん2割増しだよ。
 だからこのシリーズを面白いと感じるとするならば、それは怖さではなく、ストーリー自体の面白さでしょう。このシリーズも映画としては5作目になり、特に1、2本目とのつながりが深い、「リング」「リング2」に対する「リング0」的な印象も残す作りになっているこの作品を十分に楽しむにはやはりこれまでの流れを鑑みる必要がありそうです。これだけで観て面白いのかどうかは僕にはもう分かりませんが、劇場を埋め尽くしてめちゃくちゃうるさくて煩わしかった高校生たちは楽しんでいたようでした。ホント、うるさかった。(愚痴)
 ただ相変わらずというかちょっと時系列が分かりにくいね。腑に落ちないっていうか、最後にああそうだったのか!とはなかなかならないね。もちろん佐々木希ちゃんに免じて許す。

(川崎チネチッタ)


2014.07.22

「超高速!参勤交代」☆☆☆☆

 江戸時代、1年間の参勤を終えて帰国したばかりの磐城国の湯長谷藩の藩主、内藤政醇に対し、藩取り潰しを狙う江戸幕府老中松平信祝の策略により「5日のうちに再び参勤交代せよ」という命令が下る。これに対し政醇は家臣と領民を守るために、あえて理不尽な参勤を受け入れることに決める。

 このタイトルがいいか悪いかは分からないけど、もっとドタバタなコメディを予想してたら全然違って、かなり正統派なアクション時代劇ではないですか。もちろん無理難題を回避するためにあの手この手で知恵を絞って対応するのには笑わせてもらったし、個人個人のキャラクターや行動で楽しませてくれるつくりは十分にコメディなのだけど、それでも泣かせるシーンや人情的でしみじみとする展開、手に汗握るチャンバラとちょっとラブなどもあり、結構な満腹感の超娯楽作で大満足ですよ。
 参勤交代のルールとかよく分からなくて、なんで行くだけじゃなくて関所とかで人数合わせしなくてはならないのかとかの説明はもう少し欲しかったかな。別行動の殿様が遅れているのに大して心配もせずに先に行って待ってるとか、そんなものかね。クライマックスは逆「十三人の刺客」か?(笑)

(109シネマズ川崎)

「無花果の森」☆☆

 世界的指揮者をの妻である新谷泉は夫に暴力を受けていることを雑誌記者のキム・ヨンホに気付かれ、取材を申し込まれるが拒否する。やがて泉はその夫の暴力に耐えきれず家を飛び出してある町にたどり着く。一方ヨンホは取材対象の策略で警察に追われる身となってしまい、同じように失踪。二人は偶然再会する。

 同じ場所から逃げてきた二人が偶然同じ町で再会するとか、まあありえないね。なにかひとつ、それぞれが同じ町に行ってしまった理由付けをするだけでずいぶん印象が変わったろうに。それは残念。
 ある意味極限状態の二人だから何かがあれば惹かれあってしまうのに無理はないのだけど、部屋で会うようになったきっかけがどうも分からない。なんでヨンホは泉を呼び出したんだ? 最初から気になっていたの? 泉の方も?

 古厩監督も高校生くらいの恋愛模様を撮っていたころはキラキラしていたのに、こうして大人の恋愛を描こうとしたらいまひとつで残念。DV夫も含め、結局若干みんないい人すぎるのが気持ちが悪いかな。オカマちゃん役の小木茂光さん、女性画家役の江波杏子さんはよかった。常時困り顔の原田夏希さんも実は何気にいいんだけどね。

(シネマート新宿)


2014.07.17

「しとやかな獣」☆☆☆☆

 海軍出身の前田時造は妻と二人の子供がいる。芸能プロダクションで勤める息子の実と流行作家の愛人である娘の友子はあの手この手で金を稼いでおり、前田の家は潤っていた。息子の実は会社の経理である三谷幸枝と深い仲にあったが、ある日幸枝から別れを切り出されてしまう。

 1962年公開と僕が生まれる前の映画ですが、これはかなり面白かったです。最近であれば北野武や石井隆の映画で登場人物全員悪人!なんてのもありますが、この映画もほぼそれ。と言っても北野や石井が殺し合いも辞さない猟奇的な悪人ばかりを並べてくるのに対して、脚本の新藤兼人と監督の川島雄三が描いたのは生活改善やちょっとした贅沢を目的とした、経理のごまかしや色仕掛けでの搾取と言った小犯罪での金銭稼ぎメインのある意味庶民派の小悪党ども。悪の意識は希薄で、とにかくせこい。昨今の凶悪犯罪ニュースの数々を見ていると、そんなに悪い奴らにも思えなくなってくるほど。もしかして当時は巨悪だったのか。まあ、悪い奴らは悪い奴らなのだけど。

 しかし圧倒的なセリフの洪水である。ああ言えばこう言う、こう言えばああ言う連中の息つくしまのないやり取りがとにかく面白い。ほとんどの瞬間に退屈することなく過ぎ去りました。しかもそのほとんどがアパートの一室内で繰り広げられるという演劇性。カメラワークもあっちからこっちからと目まぐるしく動き回る機動性。いや、これは本当に面白かったです。

(TV)

「恋人たちの時刻」☆☆☆☆

 札幌で予備校生活を送る西江洸治は、ふとしたことで知り合った村上マリ子に惹かれ、しつこくデートに誘い、ようやく約束を取り付ける。マリ子は幼なじみだが行方が知れなくなってしまった親友の山崎典子を探してくれるよう洸治に頼む。洸治は典子の暮らしていた小樽をたずねて彼女の知人に会い、典子の奔放な生活を知るが、その偶像に惹かれはじめる。

 僕が大好きな80年代青春ストーリー。25年ぶりくらいに観ましたが、やはりザラザラっとした痛みを心に残す見事な名作でした。深く心に傷を残すがゆえに他人に必要以上に想いを投げかけてしまう大人のマリ子と、愛しつつもそんな彼女を受け止めきれない子供な洸治。一旦はこの洸治と一緒に生きていこうと思いながらも、他の男にもその愛情の一端を投げかけてしまうがために結局は結ばれない。マリ子の行動に疑問を持つ余地は確かにあるのだけど、それでも彼女にしてみればそれ以外にはありえない行動だったのでしょう。
 彼女が洸治に依頼した昔の親友を探すというミッションの顛末がどうなるのかというミステリー要素もある程度の驚きをもって見届けられるし、その過程で得たさりげない情報があとで大きな意味を持つことが分かるという伏線の張り方も見事。大好きな映画です。

 若き日の石田純一さん、江口洋介さんがワンシーンずつ出演していて印象的。河合美智子さんの体当たり演技が素晴らしく、野村宏伸さんの一直線演技のみずみずしさもよい。河合さんの身体に野村さんがキスマークをつけるシーンがあるんだけど、おそらくはキスマークは本当につけているんでしょう。NGが許されないシーンで2重の意味でドキドキしました。

(TV)

2014.07.16

「渇き。」☆

 元刑事で今は自堕落な生活を送っている藤島は、元妻からた娘の加奈子が失踪したことを聞かされる。娘を探そうと交友関係や行動を丹念にたどるに従い、藤島は品行方正と思っていた娘が実は様々な裏の顔を持っていたことを知る。

 この映画が気分が悪いのは予告を見た時点でほぼ予想はついていたのだけど、結局観たのはそれがどの程度の気分の悪さなのかを確認するためと言っていいでしょう。想像通りの最悪の気分でした。まあ怖いもの見たさですかね。
 中島監督は「告白」でうまくいったのに味を〆たのか、過激なものを映し並べて観客に考えるすきを与えないことで映画を楽しんでもらおうと考えているのかな。僕はダメ。逆にどんどん考えちゃう。どことどこがつながって、あのシーンはどういう意味だったんだろうと考えているうちにどんどん置いていかれちゃう。3年前と現在がだんだん融合気味になってきてややこしいし、シリアスで重いはずのシーンも過激にかつポップに描こうとすることにも僕はイライラしちゃいました。
 賛否両論渦巻いている報道が出ていますが、僕は否ですね。中島さんが次に同じような臭いのものを作ってきたっぽかったら、たぶん観ません。

 今年の新人賞は小松菜奈さん、門脇麦さん、上白石萌音さんの争いかと思うのだけど、この映画じゃなあ。

(川崎チネチッタ)


「スイートプールサイド」☆☆☆☆

 高校生になってもあそこに毛が生えないことに悩んでいた年彦は、同じ水泳部の後藤綾子が逆に毛深いことに悩んでいることを知る。綾子は不慣れさと不器用さからうまく毛を剃ることができずにいて、年彦に剃ってくれるように依頼してくる。最初は戸惑う年彦だったが、やがて毎週の密かな秘密の行為にのめりこんでしまう。

 こんな変態チックでこんなに熱い思い出を一つも持っておらず、十代二十代のころに残してきたものの大きさを実感している身としては、こういったイタイ十代のラブストーリーは心にしみます。設定はあり得ないほどバカな映画ではありますが、実際描かれているのは一つのきっかけから恋してしまった少年の暴走をじんわりと描いた輝く青春物語ではないですか。
 水着姿の美少女の無駄毛を処理することになった少年のドギマギさはこちらにも十分伝わってくるし、毛のことしか考えてなく少年のストレートな気持ちや欲望には全くと言っていいほど気がついていない少女の無防備さと無神経さにとてもハラハラしますね。剃毛シーンの少年の心証をイメージした森林?の描写は笑えるね。
 最後の方の少年の暴走が加速しすぎなのが多少気になるものの、この危ういテーマのラブストーリーをさらっと爽やかに描いちゃったのには感心しました。面白いです。しかし河原で水着になる彼女、どこで着替えたんだ!?(笑) それにしてもこの難役に挑む刈谷友衣子さんは尊敬に値するね。

(横浜ブルク13)

2014.07.06

「春を背負って」☆☆☆

 都会の大会社に勤める長嶺亨は、ある日故郷の立山で山小屋を経営していた父親が山の事故で命を落としたことを知り帰郷する。久しぶりに山小屋にのぼり、母や山の仲間、父の山小屋で働いていた高澤愛らと接するうち、山小屋を継ぐと宣言する。

 ちょっと「岳」でデ・ジャブ味わっちゃったかな。(^^;)

 木村大作監督はカメラマンなので、何よりもまず美しい迫力のある絵を撮ることを第一に考えているのでしょう。そのためだったらストーリーなにそれ的な描写もお構いなし。例えば都会でバリバリに働いていた主人公があっさりと山小屋暮らしに転じてからは何一つそれまでの暮らしに引きづられることはないって、どうかな。多少体力的にツライ描写はあっても、精神的にももっとあってもいいと思うけど、そんなに山っていいものなの?
 確かに画の力は凄まじく、風景はかけ値なしにすべて美しい。だからそれだけで十分に満足できる映画ではあるけども、やっぱりそれだけで満足せざるを得ない映画でもある。出演陣はおそらくはガチで山登りしていると思われ、壇ふみさんや市毛良枝さんも雪道上って山小屋まで来ていることにはびっくり。

(川崎チネチッタ)


「万能鑑定士Q モナリザの瞳」☆☆

 名画モナ・リザの40年ぶりとなる再来日が決定し、万能鑑定士Qを名乗る天才鑑定家の莉子がルーブル美術館での試験にパスし臨時学芸員に抜てきされる。雑誌記者の悠斗はそんな莉子に興味を持ち密着取材を始め、莉子は同様にテストに受かった美沙と一緒に特別講義に出席することになる。

 万能鑑定士って、探偵か? 鑑定士に必要なものって知識力と記憶力、そして注意力ではないかと思うけど、彼女はさらに推理力まで兼ね備えたスーパーウーマン。導入部で見せる才能は鑑定士の域を完全に超えているよね。なのにあんな事件に巻き込まれて、あんなトリックに引っかかってしまうのが聡明な彼女からすると不思議。設定と展開がアンバランスに感じます。
 中盤で妙な訓練をする。この訓練って本当に役に立つの? と思いながら見ていたら、あとでその意味がはっきりしてまあ納得はするものの、そのまわりっくどさにはちょっと脱力する。すべてが分かった時の爽快感ゼロ。なんかすっきりしない。モナ・リザを燃やす燃やさないのドタバタも全然ハラハラしない。

 日本映画初というルーブル美術館での撮影を前面に押し出していたけど、実は最初の方でほんのちょっとだけ。クライマックスシーンを撮ってきたのか思うくらいの宣伝だったので拍子抜けでした。

(シネシティザート)


2014.07.02

「女子―ズ」☆☆☆☆

 前任者たちの任期が切れたことで空席となった戦隊チームに抜擢され、女子ーズのメンバーにされてしまった5人の女子たち。生真面目なレッド、ギャル風のブルー、お嬢様のネイビー、貧乏なイエロー、夢見がちなグリーンは地球を襲撃する怪人たちに立ち向かうが、女子たちはなにかと忙しく、戦いの場になかなかメンバーが集合しない。

 単純に能天気に面白い。なによりこのメンバーをよくぞ揃えたなあ。そりゃあ宮崎あおいと堀北真希と長澤まさみと蒼井優と満島ひかりだったらたしかにもっとすごいけど、でもこの十分今旬なメンバーがあの情けない戦隊ヒロインに扮している姿はそれだけでも素晴らしい。
 戦いよりも自分の都合を優先しがちな女子の姿や、いつでも「例の場所」にしか現れない敵の怪人たちも、しかも待っててと言われれば律儀に待っててくれるのとかおかしすぎ。戦隊に選ばれたいきさつも笑えるし、クライマックスの戦いぶりも戦隊ものっぽくてツボ。こうゆう映画を待っていたのよ。ただ佐藤二朗さんだけはやっぱり苦手。

 福田監督、ぜひ次は「変態仮面VS女子―ズ」でお願いします。女子―ズの前に変態仮面が現れるシーンだけで笑えそう。

(TOHOシネマズ川崎)


「私の男」☆☆

 津波によって孤児となった10歳の花は遠い親戚だという腐野淳悟に引き取られる。やがて高校生になった花と淳悟は親子の一線を越えた男女の仲になっていた。二人の遠縁である大塩はその関係を知ってしまい、花を説得しようとする。

 海外で賞を取るなど評判はいいみたいだけど、僕は嫌い。どこがいいのかよく分からないです。
 あんな小さなころから一緒に住んでいる娘と一線を越えるなら、なんらかのきっかけがあったはずなのに、いつの間にかそうなってましたでは全然理解できない。その後の関係に背徳感があって隠さなくてはならないものなのは分かるけど、それならなぜ、その背徳感を超えることができたのでしょうか。そういうことを理解させることは2の次なのかな。
 あと途中で大きな事件があるけど、あれだけのことがあって、その後普通に暮らしているのが不思議。常識的に考えてもあそこで破滅でしょう。あの危機をどうやって回避したの? 描写が足りなすぎる。そもそもなぜあんなに突発的に引き取ったの? から始まる。

 ただしすごいなと思ったのは流氷の上での演技。最初はCGかセットかなと思ったのだけど、そうではなさそうだということが分かってからはその危険度の高さにハラハラしどおしでした。たぶん安全を確保しながらの撮影だとは思うけど、それでもよく撮ったなあと感心しきりですよ。あとは二階堂ふみの迫真のエロさね。

(TOHOシネマズ川崎)


2014.07.01

「思いはあなただけ ~I Thought About You~」☆☆☆

 探偵の松沢悟郎が助手でゲイのヒデオと共に観ているビデオには二人の男に犯される若い男が映っていた。若い男の父親はこれをネタに脅迫されており、元テープを取り返して欲しいと依頼してきていたのだ。悟郎は乗り気じゃなかったが、金もなくしかたなく仕事を引き受ける。

 20世紀の終わりくらいに作られたゲイムービー。ゲイムービーだけに出演者のほとんどは男で、裸の女が出てきたと思ったら死体で、あとは男の裸ばかり。キスシーンもラブシーンも強姦シーンもすべて男同士。最初はううう~とか思うけど、終わりころには麻痺しちゃうのか慣れちゃうのか、ふつーにドキドキ(?)しちゃうのが情けない。
 なんでドキドキしちゃうかと言えば、男女であろうとなかろうと描かれているのが切ない純愛だから。ゲイムービーでありながら主人公がゲイでないので、普通の男女の恋愛よりも、ただでさえ高い障壁が一つ余計にあるのです。主人公が男たちにモテモテで、結局はそれがすべての元凶なのだけど、その恋する男たちがみんな純粋なのが心打たれてしまふ。

 しかしレズムービーは片方が男に走って仲がこじれるということがよくあるのだけど、ゲイムービーは女に走ることはほとんどない気がする。男同士ってその世界に入っちゃうともう、そんなにいいものなのか?(^^;)

(DVD)

「エコエコアザラク ―黒井ミサ ファースト・エピソード―」☆

 ミサが学校帰りに大道芸を見ていると、一緒にいたクラスメートたちが促され、掴まったロープと共に上空に上り消えて行ってしまう。大道芸人はミサの父親の一番弟子だったガンガーラムで、後継者であるミサに敵対心を持ち、ミサを殺す事で師匠を超えると信じていた。ミサはクラスメートたちを助けようとするが。

 いやあ、これはあかんなあ。なんか違和感だらけだなあと思って観おわったら、監督、脚本が原作者古賀新一。ホラー漫画界の巨匠に自作を監督させるという企画作なのでした。いくら偉大な漫画家であってもつまりは映像化は全くの素人さん。プロ野球選手がサッカーをするようなもので、十分なプレーができるわけないのは当たり前だよね。それを仕方ないと大目にみるか、無茶するなよと批判するべきか。ただ漫画も映像もプロの手塚治虫や大友克洋、石井隆みたいな人たちもいるからなあ。
 とにかくいちいちセリフで状況説明したり、キャラクターのテンションがバラバラだったり、場面場面のつながりがよく分からなかったり、クライマックスが全然盛り上がらなかったりで申し訳ないけど全然楽しくない。もちろん全く怖くもなく逆に笑っちゃうくらい。空中に飛んでいく少女たちを見てどんなトリックだと不思議がるだけで平然としている人たちはおかしいでしょう。ミサを突然魔女だと決めつけるクラスメートもどうかと。ミサと叔父さんとのやり取りもへん。お父さんお母さんもへん。クモの魔術もへん。呪いの儀式もへん。

 「エコエコアザラク」はこれまで何度も映像化されてきて、特に映画の1作目は面白く、また菅野美穂さんの出世作として強く印象に残っています。あれをもう一度観たいな。

(DVD)

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