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2013.08.28

「終戦のエンペラー」☆☆☆☆

 1945年8月30日、GHQ最高司令官ダグラス・マッカーサーが日本に上陸し、アメリカによる本格的な日本統治が始まる。マッカーサーは戦争犯罪人の検挙とその裁判に力を入れるが、天皇に対する戦争犯罪の有無の立証と、天皇が逮捕、処刑された際の日本人への影響について憂慮していた。

 プロデューサーは日本人でありながら、しかもほぼ全編が日本国内を描いた物でありながら、映画自体はアメリカで作られた純然たる外国映画。しかしながら描かれているのは日本人こそ観ておいてしかるべきと思わしき、ある代表的な日本人、昭和天皇の姿。数年前にも外国人が描いた昭和天皇の映画がありました。この映画とセットで観るといろいろなことが分かって興味深いですね。
 本来ならば日本映画として作られるてもいいのではないかな。しかしたぶん、日本映画では、というより日本ではこの人を扱った映画やドラマなんて、作る勇気がある人はなかなかいないんでしょうね。だってとんでもない大愚作を作ってしまった場合のことを考えると、会社としてはあまりにもリスクが多すぎるし、フリーな観客はともかく、映画界としてもその映画をけなすことがやっぱり難しいと思われるもの。僕がプロデューサーでも絶対に手を出さないと思う。

 個人的にはアメリカ青年将校の恋物語は不要で、もっと深く戦争責任の部分を掘り下げてもらいたかったけど、それでも非常に力のある素晴らしい映画でした。昭和天皇とマッカッサーとの面会シーンの緊張感の素晴らしさよ。
 昭和天皇は神ではなく人間であった。しかし当時は神のような存在でもあったのでしょう。そしてそのような存在として認められるような人だったと、たぶんそうだったのではないかと僕は思っています。

 しかし主人公が「LOST」のジャックだと全然気がつかない俺って、、、。(^^;)

(シネシティザート)

「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[後編] 永遠の物語」☆☆☆☆

 キュゥべえは地球外生命体であり、魔法少女の過酷な運命はある目的を持った彼らによって仕組まれていた。その考えに納得のいかないまどかは魔法少女にはならないと告げる。杏子は魔女化したさやかにを救おうとして戦う。一方、大災害をもたらす最強の「ワルプルギスの夜」が迫りつつあった。

 ということであっさりと翌日観ました。後編。これも面白かったです。

 宇宙全体のエネルギーが減っているという基本的な物理法則を無視したかのような設定に「ん?」と思わなくもないけども、それでも劇中でのルールには違和感も矛盾も感じず、前編では描かれなかった新たな展開も面白く、クライマックスまで一気に見せてくれる力のこもった物語にすっかりやられました。ほぼすべての疑問をすっきりと解消してくれる物語の綿密さは素晴らしいですね。
 前編ではなかなか変身しなかった主人公がここでは超意外な形で変身姿を見せてくれるのも嬉しいし、前作で退場したお気に入りのマミ先輩の復活も燃えるね。ラストの展開はいろいろな部分で解釈が難しいけども、それを含めて物語全体のパワーはすごいです。たくさんの人たちが熱狂するのは納得します。明らかに完結したこの物語の続編が今年公開。これは楽しみです。

(DVD)

2013.08.26

「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[前編] 始まりの物語」☆☆☆☆

 まどかの通う中学へ転校してきたほむらはなぜかまどかのことを良く知っていた。放課後、親友のさやかとともに謎の声に導かれたまどかは謎の生物・キュゥべえと、それを殺そうとするほむらに会う。魔女の使い魔だという化物たちに囲まれた2人を救ったのは、魔法少女のマミだった。

 テレビの時は知らず、去年の劇場公開時から気になっていたまま観逃していましたが、このたびやっと観ました。これは凄いねえ。ハードな「おジャ魔女ドレミ」だねえ。

 願い事をかなえる代わりに魔法少女になる。魔法少女となったら魔女と戦わなくてはならない。この時点で普通だったら相当悩むでしょう。そう、この劇中でも主人公たちは相当悩むのです。多くの物語ではそこはほとんど問題とならずに成り行きで魔法少女になってしまうでしょうが、この映画では主人公は前編が終わった時点でまだ決心がつかず魔法少女になりません。それだけでも十分新鮮ですね。
 魔法少女にならずとも魔法少女と一緒にいれば戦闘に面することができ、先輩魔法少女と共に主人公たちは魔女との戦いの場に身を置きます。この戦闘が異空間で行われるのですが、この世界がやたらシュール。「サウスパーク」かよっ。いかにもアニメ絵キャラの主人公たちの姿とはかけ離れた世界観にドギマギしました。

 いくつかの謎がちりばめられつつ、ある衝撃的な出来事が明らかになったところで前編終了。やー早く後編が観たいじゃない。

(DVD)

「いま、殺りにゆきます」☆☆☆

 高校生の奈緒は、ある日の学校の帰りに路上で詩集を売る男に遭い、興味本位で一冊の詩集を購入する。翌日からその男がいる場所が奈緒の家のほうに近づいていく。

 いかにも低予算っぽい中、なかなかの怖さを見せるオムニバスホラー。なぜ怖いかと言えば、どの話もある程度の範囲で身近に起きる可能性があるものばかりだからでしょう。超常的な出来事ではなく、ストーカーや変質者や復讐者に追いつめられていく話ばかりなので、時折ぞっとしてしまう場面もありました。一番怖いのは3本目の「やあ、カタオカ!」かなあ。とにかくハイテンションな男に再会して監禁されてしまう女の恐怖はこの上ないでしょう。あと最終話の「いま、殺りにゆきます」も痛すぎて怖いね。
 最初の「わたしのししゅう」が「刺繍?」と思ったら「詩集」だったのに笑ったら、その後思わぬ形で「刺繍」が出てきたのが衝撃的でした。

(DVD)

2013.08.18

「風立ちぬ」('13) ☆☆☆

 堀越二郎はイタリア人飛行機製作者カプローニを尊敬し、いつか美しい飛行機を作り上げたいと心に決めていた。飛行機の設計者になった二郎はかつて関東大震災のさいに出会った菜穂子と数年ぶりに再会し、恋に落ちる。

 そつがないね。全然つまらなくない。十分楽しめる。逆にそれが不満なくらいです。

 その心に残る面白さは9割方がその表現力だと思う。主人公は夢の中や現実でも何度も空を飛ぶけど、その描写の素晴らしいこと。何度も飛んで、何度飛んでもそのたびワクワクしてしまう。本人が飛ばなくても、紙飛行機が飛ぶだけでもこっちまで空を飛んでいるかのような解放感を感じ取れるのはやっぱり素晴らしい。
 ただ話は別に面白くないなあ。年月の進み方が速すぎて追いつけないし、仕事に関してもおおきな山場がない。恋愛は成就に至るまでに苦難がないし、結婚後は逆に苦難が大きすぎて幸せに感じない。
 最近(と言ってもここ20年くらい)の宮崎さんは安定して表現力は群を抜いていると思うけど、話は面白かったりつまらなかったり。

(シネシティザート)

「きつね」☆☆☆☆

 低温に関する研究をする35歳の緒方は、夏の間に北海道に保養に来ていた14歳の万耶と出会う。しかし緒方の愛人である友紀が訪ねてきたことから、万耶は生まれて初めて嫉妬を覚え北海道を後にする。秋になり、万耶は自分がという難病に冒されていることを知ってしまう。

 1983年の映画です。当時観たいと思ったのに観逃し、テレビ放送もなく、そのまま幻の映画(封印映画の本で紹介されているくらい)となっていたのが突然DVDで復活。この度めでたく観ることができました。まさに念願と言っていいレベルの30年待ちですよ。
 ということでその30年分の想いがつまった鑑賞ではあるのですが、いや、これは好きだわ。たぶん30年前に観ていたら青春の思い出の映画のひとつとして心に残して30年を過ごしてきたと思われ、そして30年ぶりに観たりしたらその愛すべき80年代臭にクラクラしてしまったことでしょう。いや、マジで好き。

 ただしもちろん、誰にもお薦めしません。っていうか、観ないで。(笑) 僕だけがこの映画を大切にするから、誰も観ないでほしいです。もし万が一観ちゃったとしても、主人公やヒロインの棒読み演技や、その違和感も感じ取れる言動の数々、タイトルの意味とか、そもそも35歳と14歳のラブストーリーという設定とか、何も言わずに受け入れてね。いや、やっぱり観ないで。本当に好きなんだからってば。

(DVD)

2013.08.16

「百年の時計」☆☆☆

 涼香が学芸員として働く高松市の美術館で芸術家の安藤の回顧展が行われることになる。担当になった涼香だったが、年老いた安藤には意欲がなく、回顧展にも乗り気ではなくなっていた。落胆する涼香は安藤から自分の懐中時計の前の持ち主を捜してほしいとの依頼を受ける。

 なぜ懐中時計の元の持ち主を探すのか。そんなの理由は誰にでも察しつくと思うんだけど、みんなあまりそういった思いはめぐらせない。そのあたりちょっと不思議。見つかったらどうせバレるんだから、最初からそう言えばいいのにと無粋な私は思ってしまう。持っている情報を全部出さずに、か細い情報で人を探せってそりゃあ我儘だよ。まあそれがあのじいちゃんなんだけどね。

 ところで、あれは芸術作品なのかね。個人的にはあれはアーティストが手掛けたアートいうよりは企画したイベントに過ぎないと思うんだけど。いや、イベントとしては凄いインパクトがあると思うよ。

(静岡シネギャラリー)


「自縄自縛の私」☆☆☆

 百合亜は学生時代にふとしたことから自縛マニアになったものの、それが原因で恋人と別れた苦い過去を持っていた。その癖を封印していまは広告代理店で働いていた彼女だったが、社内のストレスやプレッシャーから、封印していた自縛に再びのめり込むようになっていく。

 久しぶりの竹中直人監督作品が、あの照れ屋で美女好きの竹中監督が、こういったアブノーマルな性癖世界を描いてくるとは思いもよらず。思い切ったな、竹中。(笑)

 ただその描写は決してドロドロしてなくて、純粋に、美しげに、真面目に描いているのはやっぱりというところか。裸はほとんど出てこないしラブシーンも間接的。女王様的なハードなSMの世界には決して入っていかないし、あくまでも純粋な心の形を描いているのだ。
 もちろんその世界を十分に理解できて感情移入できるのかどうかというのは全くの別の話。個人的にはなぜそんな世界に入ってしまうのかはよく分からないし、自分でしてみたいとかいう気持ちは皆無。それはこの映画を観てもなんら変わりません。でも彼女らがそういった形で自分の性癖に立ち向かっていく姿は否定できないなとは思いますよ。
 一番スゴイなと思うのは、彼女が自縄自縛で休日を過ごし切ろうとするくだり。ドアを開けておくのがリアルだよねえ。あのあたりは面白かった。ただしちょっとした映画的な仕掛けに関しては簡単すぎて意外性なし。そこが惜しかった。

(DVD)

2013.08.05

「真夏の方程式」☆☆☆☆

 帝都大学物理学准教授の湯川学は海底鉱物資源開発の説明会にアドバイザーとして出席するために向かった玻璃ヶ浦で、同じ宿で一夏を過ごす小学生の少年恭平と出会う。彼は両親の都合で親戚が経営する旅館で過ごすことになっていた。そんな中、同じ旅館に泊まっていた客の塚原正次が海辺で変死体となって発見される。

 テレビドラマの映画版とか、僕ら映画ファンは軽く見下しがちなのは間違いないでしょう。そういうテレビドラマ発映画が年間のベストテンに入ることはほとんどない(最近では「モテキ」くらい?)し、そもそも面白かったと言いづらい空気すらあると僕は思います。大ヒットしているし観客もその多くは満足して帰っているはずなのにね。なぜか。偏見や先入観はそこにはないのかね。
 ということで、僕はそんなこと言わないんだよーん的なアピール。面白かったです。

 犯人は誰だ的なミステリー的要素も楽しめたし、現在起きている事象と過去にあった出来事との関係性も十分に意外性があって実に興味深い。十数年にもわたって秘密を持ち続けてきた家族が背負ってきたものの大きさは途方もないものだと分かり、人間ドラマとしてもなかなかのもの。主人公のキャラクターや周りの人たちとの関係性も面白いし、文句はそんなにないいい映画でしたよ。
 理系的にはロケットの実験が面白かったなあ。僕も子供のころにあんな大人に出会いたかった気もします。

(シネシティザート)



「ブリザード」☆☆☆

 崎谷ら大学の山岳サークルの男女9人は日本アルプスの冬山に挑むが、猛吹雪に見舞われて遭難してしまう。ようやく辿り着いた山小屋に緊急避難するが、そこには8人しかいないと分かる。足りない仲間を急いで探しに行くと他殺体で見つかる。犯人は仲間の中にいるのか。

 DVDがレンタルされていたのを見て面白そうなので気になっていたのが、先日CSで放映されていたので観ました。鑑賞後調べたらどうも映画ではなく、BeeTVというネットテレビ用のコンテンツらしい。毎回十数分で翌週の配信に続く連続ドラマをソフト化する際にただつなげたものだけらしく、たしかに続きに引っ張るような展開で定期的に画面が暗転するのが違和感だなあと思っていました。このネット配信ドラマの存在をあまりよく分かっていなかったので、こういう映像発信のシステムもあるんだなあとちょっと驚きました。どの程度の数の人たちがこういったものを観るんでしょうかね。

 そういうコンテンツであるからだと思うけど、やたら展開が速い。思わせぶりに現れて実は犯人かと思わせる登場人物がその後あっさり命を落とすとか、いったんはこれが真実かと思わせておいてさらにその裏に導くなどといった、連続ドラマならではの細かい演出が効いていて退屈させない作りなのはいいとも思います。ただ最後の最後に明かされる最終的な真実(真犯人)は、個人的にはこういったミステリーでは一番使っちゃいけない、何のアイディアも浮かばないので最後の手段として仕方なく使うくらいの一番の禁じ手だと僕は思うよ。あんなの誰だって一番最初に疑うことでしょ。
 と、書いたものの、ふと思う。このコンテンツはネットTV。ということはほとんどが若い視聴者なんでしょうね。きっと物語もドラマも映画もまだまだそんなには馴染んでいない世代が観るものなのでしょう。ということは、このありふれた結末にもまだまだ驚ける余地があるのかもしれないね。ターゲットに適した、分かりやすい結末なのかな。と、今日はなんとなく上から目線。

 このところ「箱入り息子の恋」「みんな、エスパーだよ」で個人的大ヒット中の夏帆さんがここでもなかなか良いですね。

(TV)

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