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2013.06.26

「乱反射」☆☆☆

 高校2年生の志摩は、歌人の母親の影響もあり短歌を詠み文芸の賞を受賞するほどになっていたが、学校では自分が歌人だということを秘密にしていた。ある日、志摩はかねてから思いを寄せていた健人から告白されつき合い始めるが、短歌の件を秘密にしていたことがもとでフラれてしまう。

 短歌ってそんなに恥ずかしいかね。女子高生の気持ちは分からないなあ。もっと恥ずかしい趣味を持っているひとはたくさんいるだろうに。しかも趣味のレベルは越えているみたいだしね。
 そんな自分の能力に自信の持てない女子高生が彼氏にあっさりフラれるのは仕方がないにしても、その後の彼氏の態度とかは引くなあ。高校生なんてそんなものかね。もっと大人になろうよね。
 それはさておき、主人公が親戚で幼馴染の青年と再会して以降の心の動きの展開が速いな。彼氏が好きだったわけではないのね。親戚青年はいろいろと大人の対応を示すのがよいね。最後の主人公の行動には彼は戸惑うだろうな。あのあとどうなるんだろう。
 まあ桐谷美玲さんが可愛いし、画面が全体的にキラキラしているのが好きっちゃ好きな感じ。

(DVD)

「オードリー」☆☆

 高校3年生の大森優子は、同じクラスの遠山健太に人知れず恋心を抱いていたが、親友の絵里が文化祭の日に遠山に告白すると宣言してしまい戸惑う。しかも絵里は優子に、遠山と文化祭まで付き合って、彼の好みを調べてほしいと頼んでくる。

 うーん、ちょっと分からなかった。自分が付き合う前に、好きな男の子のみを知るために親友に付き合ってみてと頼む神経がまず理解できない。他の女と付き合うのは気にならないのね。もし男がその子を好きになってしまったらとは考えないのね。だから本当は主人公がその男を好きなのを知っていて、お試しとか言っておきながら実は主人公と彼氏をくっつけるという目的なのかと思ったけど、やっぱり違うらしい。別世界だなあ。夜中にフラフラと外出する娘に全く気がついていないらしい両親の姿も疑問大。何日も何日も(推定1週間以上)授業もせずに文化祭の準備ばかりしている学校も不思議。ホント別世界だなあ。文化祭の参加人数もさびしいもので、エキストラをもっと集められないのなら、ちょっと設定自体を考えたほうがいいと思うよ。

(DVD)

2013.06.24

「俺はまだ本気出してないだけ」☆☆☆

 離婚歴があり、一人娘と老父との三人暮らしの大黒シズオは42歳にしてある日、突然会社を辞めてしまい、漫画家になろうと決意する。ファストフード店でバイトしながら漫画を描きづつけ、出版社に原稿も持ち込むも不採用ばかり。

 これは心穏やかには見てられないなあ。主人公は夢を持ってそれに邁進しており、自分の描きたいものを作品として仕上げるというそれなりの結果も出している。もちろん漫画家という世界ではそれだけじゃあ全く意味はないだろうし、家族にも迷惑をかけているので世間的にもペケでしょう。でも何一つ大きな夢も持たないまま大人になり、何一つ大きな結果も出さないまま淡々とサラリーマンとして暮らしている身からすればこの主人公は十分立派に見えるし、とてもうらやましくも思います。時々出てくる漫画も個性的で全然ダメダメじゃないじゃないの。
 世の中にごまんといるであろう、漠然とした大きな夢ばかり抱えて実際に何一つ行動しない連中に比べて、この主人公の何が悪いのか。たぶんそれは年齢でしょう。そして家族を養わなくてはならないという立場でしょう。マンガ自体は娘も老父も友人も否定はしてないじゃないですか。結局は夢を追いかけてはいけない理由が、家族によって縛られているからだけなのが息苦しくて仕方がないです。僕らはそういう立場なのだ。
 それに加えて、真面目に淡々と生きてきたサラリーマンの友人を否定するかのような描写があるのも嫌でした。夢を追ってもダメ、夢なんか持たなくてもダメじゃあ、僕ら中年男子はどうしたらいいのかね。

(シネシティザート)


「監督失格」☆☆☆


 2005年、35歳の誕生日直前に急逝した女優、林由美香。映画監督の平野勝之はかつて恋愛関係にあった由美香と共に東京から北海道への自転車旅行に挑戦していた。その後恋人としては別れた二人だったが、平野は由美香を被写体として追い求め続けていた。しかし彼女は死を迎え、平野がその現場を発見する。

 前にも書いた気がするけど、林由美香さんには亡くなる数年前に一度お会いしたことがあります。気さくなとてもいい方でした。ご冥福をお祈りします。

 この映画の前半は十数年前のドキュメンタリー「由美香」のダイジェストで、それにより監督の林さんへの思い入れがいかに深いかを浮き彫りにしていきます。「由美香」を観ていない人もそれにより監督の想いがよく分かるだろうし、十数年前とはいえそれを観たことのある僕らのような観客には尚更ではあります。そのため後半で映し出される監督が彼女の死を知った時という衝撃的な瞬間と、その後の5年にわたる監督の喪の仕事の過酷さが身に沁みますね。
 ただその思い入れがあまりに強すぎて、またその思い入れの強さが画面からにじみ出すぎてて、正直一歩か二歩か引いたところから見ざるを得ない部分もありました。その死を悲しもうとしているのか、その死を乗り越えようとしているのかもいまひとつ分からず。個人的には彼女の死を知った時の映像はあまり見たくないものでした。力のある映画だとは思うんだけどね。

(DVD)

2013.06.15

「箱入り息子の恋」☆☆☆☆

 市役所に勤務する35歳の天雫健太郎は生真面目で内気な性格からかこれまで恋愛経験が無い。そんな息子の将来を案じた両親が代理見合いで見つけてきたのは今井菜穂子という女性だったが、彼女は目が不自由だった。

 これは惜しいなあ。ラストのドタバタ気味の展開は余計に思うよ。吉野家のシーンの後はもう幸せなエピローグでいいんじゃないかな。そうすれば今年ベストワンだったかもしれません。あそこまでは本当に良かった。っていうか、吉野家のシーンがあまりにも切なくて泣けた。
 真面目すぎて他人から見ればつまらない人生を過ごしてきた主人公が、実は誰よりも豊かな人間性を有していて、その本質をきちんと見ることができるのが目の見えない美女だという点の素晴らしさ。その初めてとも言える恋愛を通して今まで足りていなかった社交性や向上心を育んで成長していく姿にも共感します。そして何より二人の恋愛模様の可愛らしさにキュンキュンしてしまうね。

 盲目のために焦点が合わずにどこ見ているのか分からない演技をやりきった夏帆さんが素晴らしすぎ。ケータイ刑事でアレレレ?とか言っていたのがウソのような成長ぶり。星野源くんも個性的な役柄にぴったりの名演技でした。

(静岡東宝)


2013.06.12

「リアル 完全なる首長竜の日」☆☆☆

 1年前に自殺未遂をして以降目を覚まさない恋人の淳美を救い出すため、浩市は患者の意識の中に入ることができる先端医療・センシングを受けることになる。センシングを繰り返し淳美の意識に接触していくうち、浩市の周りでは現実と仮想の境界が崩壊していく。

 たぶん今までで一番予算を使った黒沢清監督作でしょう。それでも前半は黒沢清らしさ全開で、ジリジリした違和感を与え続けられてある意味居心地がすこぶる悪く、何が起きているんだろうという興味を切らさせない展開と描写にうならされました。しかし後半、ある事実が明らかになり、さらにもう一展開あってからはもう別の映画かと思わせるくらいにテイストが変わってしまい、一気に興味が失われてしまいました。謎自体もたぶん多くの人が想像つくだろうし、アクションも派手すぎる。黒沢さんの映画をメジャーで作るとこうなってしまうのかという印象です。謎が謎めいているうちはめちゃくちゃ面白かったんだけどなー。前半は結構怖いしね。

(シネシティザート)


「言の葉の庭」☆☆☆

 靴職人を志す高校一年生のタカオは、雨が降るといつも学校をさぼって公園のベンチで靴のスケッチをしていた。ある日、彼は仕事をさぼっている27歳のユキノと出会い、雨の日だけの再会を繰り返しようになる。いつしか二人はお互いに少しずつ打ち解けていく。

 新海誠の新作が静岡で観れるなんて。これまで全部の劇場公開作品を観てきたつもりだけど、劇場で観るのは初めてです。観客もそこそこ入っているし、新海ブランドが定着してきていることが実感されるね。
 前作はファンタジー色が強くジブリっぽさが良くも悪くも指摘されていたけど、僕は大好きでした。あんなにワクワクしたアニメは久しぶり。しかしこの新作はうって変わって再び新海イズムとでも言うような暗くて切ない日常ドラマに戻っていました。正直言えばなぜこれをアニメで?と思わざるを得ないタイプのもので、個人的にはこのスタンスはもろ手を挙げて受け入れることは難しいんですね。ドラマ的に悪くはないんだけど、個人的にはまたアニメならではのファンタジーに踏み込んでほしいです。

 高校生男子と大人の女のラブストーリーではあるし、脚に対するフェッチぽいシーンなどもあるのにも関わらず、それでいてエロチック度はゼロ。あまりにも爽やかですがすがしさが逆に物足りなくもある。あまりにも美しい映像美には引き込まれるけど、何度も観たい刺激にはなりませんでした。

(シネシティザート)

2013.06.09

「はじまりのみち」☆☆☆☆

 数々の名作を残した日本を代表する映画監督・木下惠介は戦時中、その作品が戦意を高揚させないと評価され、圧力を受けて松竹を離れようとしていた。その間、恵介は脳溢血で倒れた母を疎開させるためにリヤカーに母を乗せて数十キロの山越えをすることになる。

 木下恵介監督作はリアルタイムでは「新・喜びも悲しみも幾年月」しか観てないし、テレビでも「二十四の瞳」を観た記憶がうっすらあるくらい。だから個人的にはさほど思い入れのある監督ではないのですが、この映画に挿入された数々の映画の断片を観るだけで、なぜか涙があふれてしまうのは不思議です。ラストのダイジェスト集は反則だよなあ。
 反則だよなあというのは、まあ多少本音でもあります。普通ああいうのって再現だよなあと思うけど、作品そのものを挟み込んでしまうのって珍しいよね。再現だと力が足りないという判断なのでしょうか。

 単純な伝記映画ではなく、母親をリヤカーで疎開先の療養地まで運ぶというワンエピソードの中で木下監督の映画に対する姿勢を描くという構成には感心しました。濱田岳くんが木下監督の映画の感想を言うシーンは泣けたね。母親の顔をふくシーンとかも美しかった。

 ところで静岡在住民としては「やいやい」だの「~するら」だのと言った静岡弁が随所に出てくるのが可笑しかったですね。周りが結構使っているんだよね。

(シネシティザート)


「中学生円山」☆☆☆☆

 ごく平凡な中学2年生の少年、円山克也はある目的から身体を柔らかくする「自主トレ」を日課としていた。ある日、団地の上の階にシングルファーザーの下井辰夫が引越してくる。克也は下井の正体が殺し屋だという妄想を始めるが。

 男の子なら一度は考えるであろうことではあるが、実践までしようとするかどうかはかなり微妙なアレを、ここまで真正面に取り上げた物語を他に僕は知りません。ある意味すごい。尊敬。後ろに座った高校生くらいの少年たちが大爆笑しているのもよく分かるよね。個人的にツボだったのは、草なぎ君の「人格が分裂した」的な発言。深い。深いねー。
 だからこの映画を男子と女子で異なる印象で受け止めるのは間違いないでしょう。どちらが楽しめるかは知りませんが、男の子には男の子の、女の子には女の子の楽しみかたがあるのかな。

 物語は全くどちらに転がるのか分からないし、主人公の妄想は笑えるし、彼のくねくねしたアクションには感心したし、突然ヒーローになる家族も大爆笑。お母さんと韓流スターの話がめちゃくちゃ好き。草なぎ君の怪しい行動も楽しい。十分に楽しめる映画でしたよ。

(シネシティザート)


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