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2013.01.27

「スノーフレーク」☆☆☆

 函館に住む短大生の真乃は、幼なじみの亨から愛されていることを感じてはいるが、10年前に一家心中で死んだとされるが死体が見つからなかった同じ幼なじみの速人のことが忘れられずにいた。そんな真乃の前に、速人そっくりの青年、勇麻が現れる。

 なんとなくラブストーリーのつもりで観始めたらミステリーだったのでちょっとビックリ。この映画は同じ桐谷美玲さん主演作2本立て上映されたはずなので、もう一本のほう(「乱反射」)と混同したのかも。でもってこの映画、2本立てだったためと思うけど、74分と少し短い。そのため全体的に急かされている印象を受けてしまいます。勇麻の正体にしても、速人にまつわる真実もサラッとした描写であっさりと明かされてしまう。実はこの話はよくできていてミステリーとしてなかなかうまいと思うので、90分くらいにして、もっとじっくりと描いてくれたらそこそこの傑作になったのではないかと思われるのです。惜しいよ~。
 桐谷美玲さんは可愛いなあ。勇麻くんがなんか見たことあると思ったら「君に届け」の青山ハル君じゃないですか~。役柄のキャラが全然違うんで分からなかったよ!

(DVD)

「ふがいない僕は空を見た」☆☆☆☆

 高校生の卓巳は、アニメ好きの主婦のあんずとコスプレをした情事を重ねていたが、同級生から告白されたことをきっかけにあんずと別れる決意をする。しかしあんずはなかなか子供ができずにいたが子作りを強く求める姑に責められ、卓巳との情事だけが心の拠り所になっていた。

 しみじみと深く感じ入るね。いろんな形の苦しみに沈む人たちがいて、それでいても強く生きようとするきっかけをつかんでいく姿に感動します。
 コスプレ奥さんが高校生と情事を重ねるって言うのは倫理的には許されるわけもない。でもそこに至るまでに彼女が受ける重圧と仕打ちを見ていると、そのくらいは許してあげたくもなってしまうのは、僕の倫理観が低いことにのみ由来しているわけでもないと思う。お義母さん、それはあんまりだよ。
 群像劇なので途中で別の映画かと思うくらいに主眼が変わっているのは意外だったけど、いろんな形の苦しみがリンクしあっている描き方がとてもよかったです。

(静岡シネギャラリー)

2013.01.25

「グッモーエビアン!」☆☆☆☆

 中学生のハツキは元パンクロッカーである母のアキと二人暮らしだが、以前はヤグという父親ではない男とも暮らしていた。アキのバンド仲間だったヤグは世界ツアーに出ると言い残し、数年前に家を出ていたが、ある日ひょっこりと帰ってくる。

 子供の頃はただ楽しいだけだった3人の暮らしも、中学生ともなれば大人の世界に足を踏み入れ始めている。ただただ能天気なだけに見えるヤグとアキにイライラするハツキの気持ちはよく分かるよね。基本的には愛しているからその気持ちの狭間で揺れるのもよく分かる。そしてヤグやアキの深い部分の気持ちに接することができて、また友達との関係を通じて大きく成長できたハツキの姿にはとても共感できました。実は結構感動的。
 そんな暖かい話を、独特のテンポと明るい展開で楽しませてくれてとても満足です。

 主演の二人もいいんだけど、それぞれ新人賞も受賞した三吉彩花さん(成海璃子似だね)と能年玲奈さん(カラスの親指とは全然違うキャラ!)の二人には将来性を感じるね。今後に期待です。

(シネシティザート)

「麒麟の翼~劇場版・新参者~」☆☆☆☆

 青柳武明は腹部を刺されたまま歩き続け、日本橋の翼のある麒麟像の下で力尽きていた。なぜ、彼はそこまで歩いてきたのか。一方、現場近くに潜伏していた八島冬樹は職務質問されそうになったとたんに逃亡しようとし、車に轢かれて意識不明の重体になってしまう。

 うん、なかなかよかった。細かい点はたしかに気になる。捜査の進め方で日本の警察はもうちっと優秀じゃないかとか、刺されたまま歩くだけの強い想いに説得力があるような無いような感じもするし。この映画版はテレビで見たけど、カットがあったのかな?
 それでも事件の裏側にある過去のいきさつや若い男女の思い合う気持ち、そしてなにより家族の絆。どこをとっても泣けちゃうじゃん。あと、最後に主人公の加賀が教師につきつける言葉にはまいった。僕も心を入れ替えたい。強いメッセージを感じることができただけでも、この映画は素晴らしい。
 テレビシリーズは見ていないけど、たぶん問題なし。お薦めです。

(TV)

2013.01.22

第36回日本アカデミー賞 優秀作品賞(ノミネート)

第36回日本アカデミー賞の優秀作品賞(ノミネート)が発表になりました。以下の通りです。(敬称略)

優秀作品賞
「あなたへ」
「北のカナリアたち」
「桐島、部活やめるってよ」
「のぼうの城」
「わが母の記」

優秀アニメーション作品賞
「ヱヴァンゲリヲン劇場版:Q」
「おおかみこどもの雨と雪」
「ももへの手紙」
「friendsもののけ島のナキ」
「ONE PIECE FILM Z」

優秀監督賞

犬童一心・樋口真嗣「のぼうの城」

阪本順治「北のカナリアたち」

原田眞人「わが母の記」

降旗康男「あなたへ」

吉田大八「桐島、部活やめるってよ」

優秀脚本賞

青島 武 「あなたへ」

内田けんじ「鍵泥棒のメソッド」

喜安浩平・吉田大八「桐島、部活やめるってよ」

那須真知子「北のカナリアたち」

原田眞人 「わが母の記」

優秀主演男優賞
阿部 寛「テルマエ・ロマエ」
堺 雅人「鍵泥棒のメソッド」
野村萬斎「のぼうの城」
森山未來「苦役列車」
役所広司「聯合艦隊司令長官山本五十六ー太平洋戦争70年目の真実ー」
役所広司「わが母の記」


優秀主演女優賞
樹木希林「わが母の記」
草刈民代「終の信託」
沢尻エリカ「ヘルタースケルター」
松たか子「夢売るふたり」
吉永小百合「北のカナリアたち」

優秀助演男優賞
大滝秀治「あなたへ」
香川照之「鍵泥棒のメソッド」
高良健吾「苦役列車」
佐藤浩市「あなたへ」
佐藤浩市「のぼうの城」
森山未來「北のカナリアたち」

優秀助演女優賞
寺島しのぶ「ヘルター・スケルター」
広末涼子「鍵泥棒のメソッド」
満島ひかり「北のカナリアたち」
宮崎あおい「わが母の記」
余貴美子「あなたへ」

優秀編集賞

上野聡一「のぼうの城」

菊池純一「あなたへ」

日下部元考「桐島、部活やめるってよ」

原田遊人「わが母の記」

普嶋信一「北のカナリアたち」

優秀録音賞

小野寺修「天地明察」

志満順一「北のカナリアたち」

志満順一「のぼうの城」

橋本文雄「聯合艦隊司令長官山本五十六ー太平洋戦争70年目の真実ー」

本田 孜「あなたへ」

松本昇和(録音)・矢野正人(整音)「わが母の記」

優秀美術賞

磯田典宏・近藤成之「のぼうの城」

原田満生「北のカナリアたち」

原田満生「テルマエ・ロマエ」

部谷京子「あなたへ」

山崎秀満「わが母の記」

優秀音楽賞
上野耕路「のぼうの城」
川井都子「北のカナリアたち」
林 祐介「あなたへ」
久石 譲「天地明察」
富貴晴美「わが母の記」

優秀照明賞

永田英則「わが母の記」

杉本 崇「北のカナリアたち」

杉本 崇「のぼうの城」

安藤清人「天地明察」

中村裕樹「あなたへ」

優秀撮影賞

芦澤明子「わが母の記」

木村大作「北のカナリアたち」

清久素延・江原祥二「のぼうの城」

浜田 毅「天地明察」

林淳一郎「あなたへ」

新人俳優賞
武井 咲「るろうに剣心」「愛と誠」「今日。恋をはじめます」
二階堂ふみ「ヒミズ」「悪の教典」
橋本 愛「桐島、部活やめるってよ」「HOME愛しの座敷わらし」「Another アナザー」
染谷将太「ヒミズ」「悪の教典」
チャンミン「黄金を抱いて翔べ」
東出昌大「桐島、部活やめるってよ」
松坂桃李「ツナグ」「麒麟の翼」「今日、恋をはじめます」

外国映画作品賞

「アルゴ」

「最強のふたり」

「ダークナイト ライジング」

「ドラゴン・タトゥーの女」
「007 スカイフォール」

 意外だったのは最優秀もあるかと思っていた「終の信託」が作品賞から漏れたことかな。この感じだと順当にいけば「北のカナリアたち」だろうけど、「あなたへ」が不気味だなあ。ちなみに健さんは辞退したらしい。いいのか悪いのか。
 吉永さんの主演賞は固そうだけど、沢尻さんとかにいったら面白いんだけどね。あと森山未來君が主演助演をダブルで取るとか。満島さんも受賞チャンスだけど、あの映画だとそれほどの比重が無いので正直今回はあまり取って欲しくない。とにかく個人的にもイチオシの広末さんがいいな。

 最優秀の結果は3月8日。毎年のことだけど、とても楽しみです。

2013.01.21

「×ゲーム2」☆☆☆

 何者かに襲われた高校生の美鈴が目を覚ますと、教室らしき部屋に閉じ込められていた。そこには年齢も性別もバラバラな5人が集められていた。そのころゴシップ週刊誌の記者、尾藤はイジメの復讐を代行する組織を取材するよう要請されていた。

 前作はほぼ全篇で×ゲームそのものが描かれていたけど、続編もそのままとなると作る意味はあまりないですね。今回は×ゲームを描きつつ、その外で起きていることも並行して描き、それがリンクする形になっています。ありがちだけどこの構成は悪くないと思います。内と外がどう繋がるのかという興味は切れませんでした。繋がり方も意外性があり、面白かったです。
 それにしてもイジメはやめようよ。相手が困るのを見て楽しむようなヤツは死んでしまえ! というような気持ちがまたイジメを生む。×ゲームだって結局はイジメである。これを見てまた喜んでいるようじゃ、やっぱり僕らも死んでしまったほうがいいのかな。深く考えよう。

 しかし相変わらず、×ゲームは回りくどい!(笑) 別に×ゲームじゃなくても、目的を達成する方法はいくらでもありそう。特に最後の一人の行動はうまく行きすぎでは?(^^;)

(DVD)

「ポテチ」☆☆☆☆

 空き巣稼業をしている今村はひょんな事で知り合い共に暮らす若菜と共に、尾崎というプロ野球選手の部屋に二人で忍び込む。しかし今村は何かを盗む気配はなく、若菜は不思議がる。そこへ尾崎に助けを求める若い女からの電話がかかってくる。今村は尾崎の代理で少女のもとに向かうと言う。

 長くてイヤになる映画は数々あれど、短いことがこんなにも残念な映画は珍しい。この映画は68分。もっと観ていたかったです。この短い時間の中で様々なドラマがあり、どの瞬間にも無駄が無い。この完成度の高さはスゴイね。

 普通の人なら誰でも知っているようなことを全然知らないにもかかわらず、それらを誰にも教わらずに自分で見つけ出してしまう能力の高さを持つ主人公のキャラクターがとにかく素晴らしい。その正義感の強さと行動力も素晴らしい。とある理由から思い入れを持つプロ野球選手に対する劣等感みたいなものが様々な原動力となり、かつ内向的で消極的な一面の原因ともなっている点がとても面白い。君のお母さんはきっと幸せだ。そして彼を取り巻く面々の魅力的なこと。いや、本当に彼らにまた会いたいですよ。

(DVD)

2013.01.20

第67回毎日映画コンクール

 第67回毎日映画コンクールが発表になっていました。結果は以下の通りです。(敬称略)

日本映画大賞 「終の信託」

日本映画優秀賞「桐島、部活やめるってよ」

アニメーション映画賞 「おおかみこどもの雨と雪」

ドキュメンタリー映画賞「ニッポンの嘘 報道写真家 福島菊次郎90歳」

監督賞    吉田大八「桐島、部活やめるってよ」

脚本賞    ヤン・ヨンヒ「かぞくのくに」

男優主演賞  夏八木勲「希望の国」

女優主演賞  田畑智子「ふがいない僕は空を見た」

男優助演賞  加瀬 亮「アウトレイジ ビヨンド」

女優助演賞  安藤サクラ「愛と誠」

新人賞    東出昌大「桐島、部活やめるってよ」

       三吉彩花「グッモーエビアン!」

田中絹代賞  田中裕子


撮影賞    芦澤明子「わが母の記」

美術賞    部谷京子「天地明察」

音楽賞    大島ミチル「僕達急行 A列車で行こう」

録音賞    志満順一「北のカナリアたち」

TSUTAYA映画ファン賞

日本映画部門 「テルマエ・ロマエ」

外国映画部門 「アベンジャーズ」

特別賞 黒澤満(映画プロデューサー)

外国映画ベストワン賞 「ヒューゴの不思議な発明」

 「終の信託」強いなあ。今年はこのままこれが走っちゃうのかな。ただ監督賞も脚本賞も別の映画ってはちょっと不思議にも。田畑さんは報われた感があり、嬉しいです。安藤サクラさんは2012年の顔だね。
 しかしこうして見ると今年は見逃した高評価映画がほとんどないな。ある意味つまらん。(笑)

2013.01.18

「果てぬ村のミナ」☆☆☆

 天音村の上ノ集落で茶畑を営む守屋家の高校2年生の長男、耕助は同級生の聡、瑠璃とロックバンドを組んでいた。あるとき、耕助のクラスに黒髪の美少女、ミナが転校してくる。ミナは病に侵された祖母のフミとともに上ノ集落に越してきていたが、実は驚くべき秘密を持っていた。

 突飛な設定のファンタジーで、淡い恋愛模様や農村の現状やマスコミに対する風刺などもちりばめられた静かなる青春映画。その突飛な設定は物語の中ではさほど効果を生んでいるとは思えず、かつ物語上の矛盾も生んでいる気がするので、ないほうがよかった気がします。ちょっと謎めいた美少女が村にやってきて、その正体を探る記者とかは結局その正体をつかめずに終わるんでもこの話なら問題ないと思う。実は森の精霊でしたみたいな設定でもいいかと。まあ物語の根底から描きなおしになるからそれは無いだろうけどね。どんな意味があるのかなあと思い通しのまま終わりましたよ。
 それにしてもエピローグで彼女が乗ってきた乗り物がおかしかった。(笑)

 ちなみに静岡先行上映。東京などではこれから公開のはずです。

(静岡シネギャラリー)

「KOTOKO」☆☆☆☆

 シングルマザーの琴子は幼い息子、大二郎を一人で育てているが、うまく子育てができずに精神的に追い詰められ、虐待を疑われて大二郎と離れて暮さなくてはならなくなる。ある日、偶然に琴子の歌声を聞き、彼女に運命を感じたと言う小説家の田中が訪ねてくる。偶然に琴子の歌声を聞き、運命を感じたと言う。琴子と田中は一緒に暮らし始める。

 あいも変わらず塚本晋也は過激だ。あの穏やかな表情のどこからこんな映画を生み出しているのかね。
 琴子が子育てに苦しんでいる描写が凄まじい。泣く赤ん坊を抱きかけながらの料理一つとっても苦しみに満ちている。屋上から子供を落としてしまったかと錯覚するシーンの恐ろしいこと。何でうまくできないんだと泣き叫び、自らの身体を傷つける彼女の姿はあまりにも痛ましくて涙が出る。きっと子育てに限らず世の中にはあのくらい苦しんでいる人はたくさんいるんだと思うけど、それを真正面から突きつけられるとやはり恐怖すら覚えてしまう。
 Coccoさんは演技者としては実質的に映画デビューだと思うのだけど、この凄まじさは素晴らしい。本職である歌声も含めて、全篇で画面に惹きつけられる引力を充分に発揮していますね。とてもよかったです。

(DVD)

「あなたの知らない怖い話 劇場版」☆☆☆

 大学院生の琴美は幼い頃に母を空き巣に殺された経験を持っていた。ある日、教授の娘でもあるヒカリが、添付ファイルを見ると謎の自殺を遂げるというサイトを琴美に見せる。ヒカリもまた、幼いころに理不尽な事件で母親を亡くしていた。

 話が結構ややこしい。いや、話はややこしくないのかもしれないけど、動画を見た人が死ぬのか、見た人が呪った人が死ぬのか、両方死ぬのか、なんか統一性がいまいち分からない。なんでその人が死んだのか、その人が動画を見ていたのかとか、その人は見てないけどあの人が見ていたからかとか、なんかいちいち考えて無くてはならず、頭こんがりました。そのためもあってか、こうして観てからしばらくたって感想を書いていると、どんな話だったかあまり覚えていない始末。つまらなかったわけではないと思うんだけどね。
 その呪いの基となっている少女の話は結構悲惨なのですが、その痛みや悲しみは画面からは正直言って伝わってこない。その少女の最終的な目的もよく分からない。ラストに主人公が何でああなったのかも不明。ちょっと整理しなくちゃね。作り手も、観客もだけど。

(DVD)

2013.01.14

「大奥~永遠~[右衛門佐・綱吉篇]」☆☆☆☆

 江戸時代、男だけが患う疫病が流行し、男女の立場が入れ変わっていた。女将軍徳川綱吉は、側室である伝兵衛との間に世継ぎとなる女児をもうけていた。京から大奥入りした右衛門佐は綱吉に気に入られ、大奥総取締の座についていた。あるとき、綱吉は世継ぎの娘を幼くして亡くしてしまう。

 観終わってから少し調べると、男女が逆だという以外はほとんど史実との矛盾がないみたい。まるで本当にあの時代は女性が将軍を務めていたのかと錯覚してしまう。史実でも綱吉は評判が悪いようだし、最初は勉強熱心だったのに後年は政治から一歩離れていたとか、世継ぎを幼いころに亡くしていてその後の後継者問題で大きく頭を悩ませていたことも本当らしい。まるでみんな、綱吉が女で次の子供ができなかったからだったのかと。話の作り方はそのくらい見事。
 そしてなにより、その境遇におちいった綱吉の苦悩が本当に伝わってきてあまりにも切ない。その苦しい思いを吐露する場面は泣けてしまいました。
 しかし男が側室を作って世継ぎを作るのはそこそこの確率で保てるだろうけど、女が側室を持っても世継ぎを確実に保つのは難しいよなあ。あと誰の子かって判断するのも相当難しそう。(笑)

 菅野美穂さんが一世一代の名演技といっていいほどの素晴らしさ。その一挙手一投足がすべて素晴らしい。彼女を見るだけでもこの映画を観る価値はありますね。絶賛です。

(シネシティザート)

「綱引いちゃった」☆☆☆

 大分市役所に勤める千晶は、市長から大分市のPRのため女子綱引チームを作る事を命じられ、廃止が計画されている給食センターの職員と共に「県大会で優勝すれば給食センターを存続させる」という約束を市長に取り付け、千晶を入れた8人で綱引チームを結成する。

 いやあ、安心して観れるね。何も悩まなくていい。出てくる登場人物たちをただ応援していればいい。どんでん返しもなければ謎解きもない。観てて楽だわー。イヤミじゃないよ。(笑)

 綱引きなんてもう何十年もやってない。競技としての綱引きも見たことはたぶんない。そんな僕個人としてもマイナー競技である綱引きに興味を持てるかどうか。すみません、興味は持てません。でもやっぱり競技シーンは力が入る。勝つか負けるかの攻防にはハラハラしちゃうね。写し方がうまいと思う。
 でもこの映画はそんなものはあまり重視していないのでした。主人公や他のメンバー、コーチなど一人一人の境遇やその抱えているものの重さなどを少しずつ示すことで、いろんな人たちのいろんな形の生き方があるんだということを改めて見せてくれる映画なのでした。みんな頑張ってる。たとえそれがすぐに報われなくても、そのうちなんとかなるさ、という思い。
 ただ最終的にはほとんどのことに決着がつかないのは残念。主人公のロマンスくらいはっきり示してくれてもよかったのにね。まあそもそもロマンスかというのも怪しいけどね。

(シネシティザート)

2013.01.11

第86回キネマ旬報ベストテン

第86回キネマ旬報ベストテンと個人賞が発表になりました。結果は以下の通りです。(敬称略)

1位 「かぞくのくに」
2位 「桐島、部活やめるってよ」
3位 「アウトレイジ ビヨンド」
4位 「終の信託」
5位 「苦役列車」
6位 「わが母の記」
7位 「ふがいない僕は空を見た」
8位 「鍵泥棒のメソッド」
9位 「希望の国」
10位 「夢売るふたり」

監督賞   周防正行 「終の信託」
脚本賞   内田けんじ「鍵泥棒のメソッド」
主演男優賞 森山未來 「苦役列車」
主演女優賞 安藤サクラ「かぞくのくに」
助演男優賞 小日向文世「アウトレイジ ビヨンド」 他
助演女優賞 安藤サクラ「愛と誠」他
新人男優賞 三浦貴大 「僕ふがいない僕は空を見た」 他
新人女優賞 橋本 愛 「桐島、部活やめるってよ」他

 珍しく今年はベストテンを全部観ている! この時点で全部というのはもしかしたら初めてかも。去年は6本だったのに。つまりはいかにメジャーな映画ばかりになってしまったのかということか。ここに静岡で上映されていないような映画は無いってことは、評価が高い映画がある程度全国で観れたということを意味すると共に、低予算小規模映画に元気が無かったことを意味するのかもしれません。小規模映画はデジタル化の流れの中で苦境を迎えています。いい映画が小規模では劇場でかかりにくくなっている。僕が観てない映画がここに無いってのは、実はあまりいい流れではない気もしますね。

 そんな中ですが、このランキングはわりといいんじゃないですかね。この中では比較的小規模な「かぞくのくに」 が1位というのは光にも思えるし、これがベストテン?というような明らかな愚作は(当然だけど)見当たりません。まあ9位10位は個人的には好きにはなれないけど、世間的な評価を見る限り、妥当なところでしょう。一番ビックリだったのは3位かな。あと「北のカナリヤたち」「ヒミズ」「おおかみこどもの雨と雪」あたりが入ってないのはちょっと意外でした。ちなみに次点に「この空の花 長岡花火物語」が入っていました。おしい!
 個人賞は安藤サクラさんのダブル受賞に更にビックリ! 新人賞とのダブルは窪塚洋介君や寺島しのぶさんがありましたが、主演と助演をというのは記憶にありません。昔ならあったのかな? 日本アカデミーなら大竹しのぶさんがあったけど。
 新人賞はふたりとも今更感がありますね。三浦君は一昨年報知と日本アカデミーで受賞しているし、橋本さんは「告白」以降数えきれないくらい出まくってるしね。

2013.01.07

第55回ブルーリボン賞ノミネート

 過ぎ去りし1月3日に第55回ブルーリボン賞のノミネートが発表になっていました。そんなタイミングで発表されてもチェックしきれないよ。毎年見逃してますね。(^^;)

作品賞(日本映画)
「アウトレイジ ビヨンド」「あなたへ」「おおかみこどもと雨と雪」「鍵泥棒のメソッド」
「かぞくのくに」「北のカナリアたち」「キツツキと雨」「希望の国」「桐島、部活やめるってよ」
「苦役列車」「11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち」「その夜の侍」「終の信託」「テルマエ・ロマエ」
「天地明察」「ヒミズ」「ヘルタースケルター」「夢売るふたり」「るろうに剣心」「わが母の記」

監督賞
内田けんじ「鍵泥棒のメソッド」
北野 武 「アウトレイジ ビヨンド」
阪本順治 「北のカナリアたち」
周坊正行 「終の信託」
吉田大八 「桐島、部活やめるってよ」

主演男優賞
阿部 寛 「テルマエ・ロマエ」他
井浦 新 「11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち」
堺 雅人 「その夜の侍」
高倉 健 「あなたへ」
役所広司 「わが母の記」「終の信託」他

主演女優賞
安藤サクラ「かぞくのくに」
樹木希林 「わが母の記」
沢尻エリカ「ヘルタースケルター」
松たか子 「夢売るふたり」
吉永小百合「北のカナリアたち」

助演男優賞
井浦 新 「かぞくのくに」
大沢たかお「終の信託」
斎藤 工 「愛と誠」他
マキタスポーツ「苦役列車」
森山未来 「北のカナリアたち」

助演女優賞
安藤サクラ「愛と誠」他
樹木希林 「わが母の記」「ツナグ」
小池栄子 「北のカナリアたち」
広末涼子 「鍵泥棒のメソッド」
前田敦子 「苦役列車」

新人賞
武井 咲 「愛と誠」「今日、恋を始めます」他
壇蜜   「私の奴隷になりなさい」
能年玲奈 「カラスの親指」
マキタスポーツ「苦役列車」
満島真之介「11.15自決の日 三島由紀夫と若者たち」

 おっと、作品賞は「あなたへ」以外は全部観ている。ブルーリボンなら「鍵泥棒」か「桐島」だと思うけど、どうかな。でももしかして「北」行っちゃうかなあ。「この空の花」が入ってないのが残念。
 安藤サクラさんや井浦さん、樹木さんが主演と助演両方とか、マキタスポーツさんとか、壇蜜さんとか、おもろいなあ。でも高倉&吉永ってのは、やめてね。(^^;)
 発表は今月末くらいかと。楽しみです。

(敬称略)

「骨壷」☆☆☆

 地味な女子高生の絵里は、幼なじみでクラスの中心人物の美津子が教師の市田からセクハラを受けていることを知る。今では疎遠になりかけていた幼なじみの美津子を守りたい絵里は中の粉を食べると死ぬという、伝説の呪いの骨壺を探し出してしまう。

 飲んだら死ぬという粉の存在はまあホラーなんでありかな。その原因となった怨霊の目的とその怨念の理由も、まあ分からないでもない。でも、それを主人公が手に入れる過程はおざなりすぎないかね。みんなが噂として知っている骨壷を主人公は偶然でもなくあっさりと見つけ、しかも呪いの粉はそのまま残されている。あとで他の人もあっさり見つける描写もあるのに。それはないでしょう。
 あと死んだ人の体の一部がなくなっている理由。そのこと自体は受け入れられなくも無いけど、だとするといままでの噂の元になった死んできた人たちっていたのかね。いないなら納得。でもそうならなぜ噂に。いろいろと細かい点が雑なんだよね。ちょっと考えればすみそうなのに、もっと丁寧にやってほしいです。
 粉を手に入れてからの人間たちの醜い争いはなかなかよい。アホな少女が自らの首を絞めるに至る展開などなかなか面白いよね。怖くは無いけど、楽しい映画ではありました。

(DVD)

「家族X」☆☆

 東京郊外の新興住宅地に住む橋本家は家庭内でほとんど会話も無く、夫の健一は社内で居場所をなくしており、息子の宏明は定職につけずにフリーターとして日々を過ごしている。そして妻の路子は誰もいない食卓に料理を並べる孤独な日々の中で少しずつ追いつめられていた。

 大っきらいな全篇手持ちカメラ。慣れるまでイライラしちゃう。慣れても気持ち悪くて映画には集中できず。もしかしてつまらないから集中しないでほしいのか? んなわけないけど。(^^;)
 話自体はキライではないかも。一日一日の日常の中で、その存在意義に実感を持てずにいる奥さんがどれほど追い込まれているのかというのはよく分かる。旦那や息子が自分のことで精一杯で彼女のことを考えれなくなっているのも分かる。でもそういうのは全て観終わったあとに反芻していこうとするから分かったようなもので、観ている間は上記のとおりイライラし通しだったので好きにはなれず。ラストのそれ自体があるような無いような決着のつけ方とかもよく分からないし。

 PFFのスカラシップだそうですね。久しぶりに聞いて、今でも続いていたのをほとんど意識していませんでした。すみません。今後も続けていってください。

(DVD)

「DOCUMENTARY of AKB48 to be continued 10年後、少女たちは今の自分に何を思うのだろう?」☆☆☆

 アイドルグループAKB48。そんな彼女たちの2010年の公演やリハーサルの様子やオフショットを映し出し、それぞれの思いに迫るドキュメンタリー。

 1年位前からハードディスクの奥のほう(ってどこ?)に保存してあった2年位前のドキュメンタリーを今頃観ました。あんまりドキュメンタリーって観ないんでこれって映画なの?という感覚はやっぱり最後まで拭えず。でもまあテレビ番組としては面白かったです。
 AKB48に関しては全体としてはさほど好きなわけではないんだけど、バラエティ番組好きなので出演者としてどんどんその顔と名前が一致してきてしまい、ふんふんAKB48なんて興味ないぜ~とかあんなにいっぱいいて顔と名前が全然一致しないぜ~とかはもう言えない状態にはなってはいます。2、3人ならお気に入りもいるしね。だからこの映画で個別に紹介されているような主要メンバーは全員知っているので、そのメンバーの素顔やら素の姿やらその思いやらを見るのはやはり多少の思い入れも感じるし、知らなかったその歩みなどを知るのにも興味深い部分もありました。
 1年前の2本目のやつもこの間テレビでやってたの知ってたけど録画スルーしたんだよね。録っとけばよかったかな。

(TV)

2013.01.05

日本インターネット映画大賞2012 外国映画部門へ投票

 日本インターネット映画大賞外国映画部門にも参加します。

『 外国映画用投票テンプレート 』

【作品賞】(3本以上10本まで)
  「戦火の馬」       10点
  「バトルシップ」     7点
  「プロメテウス」     6点
  「ハンガーゲーム」    3点
  「007 スカイフォール」  2点
  「ヒューゴの不思議な発明」2点

【コメント】
 ほんと、外国映画観てなくて。全部で13本。2013年はもう少し外国映画にも足を運びたいです。そうすれば「戦火の馬」のような素晴らしいものにも、もっと出会えるはず。行きたかったのに行けなかった映画もチラホラ。

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【監督賞】              作品名
   [スティーヴン・スピルバーグ] (「戦火の馬」)
【コメント】
 いつまでも安定しているね。リドリー・スコット「プロメテウス」も捨てがたいけど。

【主演男優賞】
   [ テイラー・キッチュ ] (「バトルシップ」)
【コメント】

【主演女優賞】
   [ ノオミ・ラパス ] (「プロメテウス」)
【コメント】
 ジェニファー・ローレンス「ハンガーゲーム」でもよし。

【助演男優賞】
   [ ベン・キングズレー ] (「ヒューゴの不思議な発明」)
【コメント】

【助演女優賞】
   [ クロエ・グレース・モレッツ ] (「ヒューゴの不思議な発明」)
【コメント】

【ニューフェイスブレイク賞】
   [ ジェニファー・ローレンス ] (「ハンガーゲーム」)
【コメント】
 たぶん新人ではないと思うけど。すみません。

 以下は辞退します。(敬称略)

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日本インターネット映画大賞2012 日本映画部門へ投票

 今年も日本インターネット映画大賞に参加します。まずは日本映画部門から。

『 日本映画用投票テンプレート 』

【作品賞】(3本以上10本まで)
  「キツツキと雨」        8点
  「愛と誠」           7点
  「この空の花 長岡花火物語」  7点
  「かぞくのくに」        2点
  「るろうに剣心」        1点
  「ポテチ」           1点
  「桐島、部活やめるってよ」   1点
  「鍵泥棒のメソッド」      1点
  「大奥 永遠[右衛門佐・綱吉篇]」1点
  「聴こえてる、ふりをしただけ」 1点

【コメント】
 2012年はとにかく上位3本が飛び抜けていました。この3本は本当にスゴかった。あとは素直に自分のベスト上位と、僕が入れなかったら誰が入れる(笑)というような映画を少し。

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【監督賞】              作品名
   [ 大林宣彦      ] (「この空の花 長岡花火物語」)
【コメント】
 正直言ってここ10年くらいの大林さんはよくも悪くも作家性に走り過ぎてて、それを認めつつもついていけない部分も感じていたのですが、今回の迫力溢れる演出には参りました。これを撮るためにこの10年が有ったのかという感じ。
 他は沖田修一「キツツキと雨」三池崇史「愛と誠」大友啓史「るろうに剣心」吉田大八「桐島、部活やめるってよ」内田けんじ「鍵泥棒のメソッド」あたり。

【主演男優賞】
   [ 森山未來      ] (「苦役列車」)
【コメント】
 「キツツキと雨」「わが母の記」「終の信託」の役所広司とか、「鍵泥棒のメソッド」「その夜の侍」「大奥 永遠[右衛門佐・綱吉篇]」の堺雅人、「かぞくのくに」「11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち」の井浦新、「アフロ田中」「ライアーゲーム -再生-」の松田翔太といったように、数で換算すれば選んでもいいかなという人は他にもいるんですが、単純に1本で選ぶとすれば彼かな。野村萬斎「のぼうの城」染谷将太「ヒミズ」佐藤健「るろうに剣心」大泉洋「しあわせのパン」阿部サダヲ「夢売るふたり」と候補は多いです。

【主演女優賞】
   [ 菅野美穂      ] (「大奥 永遠[右衛門佐・綱吉篇]」)
【コメント】
 これは文句なし。10代や20代前半の頃にはキラキラとした名演技もありましたが、30代になり落ち着いてから?ついに見せてくれた集大成とも言える圧巻ぶりでした。
 他は安藤サクラ「かぞくのくに」二階堂ふみ「ヒミズ」原田知世「しあわせのパン」高梨臨「ライク・サムワン・イン・ラブ」草刈民代「終の信託」武井咲「愛と誠」「るろうに剣心」あたり。

【助演男優賞】
   [ 大沢たかお     ] (「終の信託」)
【コメント】
 マジで憎らしかったなあ。あの憎らしさはなかなか出せないし、深みをも感じさせたのはすごかった。
 他は高良健吾「シグナル〜月曜日のルカ」「苦役列車」香川照之「鍵泥棒のメソッド」上地雄輔「のぼうの城」「ガール」伊原剛志「愛と誠」森山未來「ALWAYS 三丁目の夕日'64」「北のカナリアたち」小栗旬「荒川アンダー ザ ブリッジ」山田孝之「荒川アンダー ザ ブリッジ」「悪の教典」「その夜の侍」加瀬亮「ライク・サムワン・イン・ラブ」「アウトレイジ ビヨンド」あたり。多いね。

【助演女優賞】
   [ 広末涼子      ] (「鍵泥棒のメソッド」)
【コメント】
 人によっては主演かな? 今回、出てきて数分で彼女の虜になりました。久しぶりにやられた。
 他は大野いと「愛と誠」「ツナグ」安藤サクラ「愛と誠」「その夜の侍」宮崎美子「かぞくのくに」樹木希林「わが母の記」「ツナグ」堀北真希「ALWAYS 三丁目の夕日'64」余貴美子「しあわせのパン」桐谷美玲「荒川アンダー ザ ブリッジ」「ツナグ」麻生久美子「宇宙兄弟」「ガール」宮崎あおい「天地明察」「北のカナリアたち」あたり。


【ニューフェイスブレイク賞】
   [ 猪股南       ] (「この空の花 長岡花火物語」)
【コメント】
 武井咲「愛と誠」「るろうに剣心」でもいいとは思うのだけど、個人的には新人(日刊で新人賞を取ってるけど)という気がしないので外します。他に決め手がなく悩みましたが、やはり一番印象に残っているのが彼女なので。本職では無さそうで今後はたぶん映画に出て来なそうだし。
 他は三根梓「シグナル〜月曜日のルカ」Cocco「KOTOKO」清水くるみ「桐島、部活やめるってよ」山本美月「桐島、部活やめるってよ」満島真之介「11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち」「大奥 永遠[右衛門佐・綱吉篇]」竹内朱莉「怪談新耳袋 異形」能年玲奈「カラスの親指」篠崎愛「骨壺」あたりか。候補だけは多いね。

 以下は辞退します。
(敬称略)

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