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2012.12.31

2012年日本映画ベスト90

先ほど今年最後の映画をDVDで観て、今年の鑑賞は終わりとなりましたので、今年鑑賞した日本映画のベスト90を選出しました('10年以降作で選出)。今年観たのはこの他の旧作は2本だけで、全部で92本でした。その他外国映画は13本だけでしたので、トータルは105本。劇場では81本、DVD等で24本でした。実はちょっと物足りなく思ってて、来年はもう少し観たいかな。


1位「キツツキと雨」
2位「愛と誠」
3位「この空の花 長岡花火物語」
4位「かぞくのくに」
5位「るろうに剣心」
6位「ポテチ」(DVD)
7位「星を追う子ども」(DVD/'11)
8位「桐島、部活やめるってよ」
9位「鍵泥棒のメソッド」
10位「大奥 永遠[右衛門佐・綱吉篇]」

11位「のぼうの城」
12位「ヒミズ」
13位「まほろ駅前多田便利軒」(DVD/'11)
14位「おおかみこどもの雨と雪」
15位「聴こえてる、ふりをしただけ」
16位「宇宙兄弟」
17位「苦役列車」
18位「ツナグ」
19位「しあわせのパン」
20位「天地明察」

21位「シグナル 月曜日のルカ」
22位「北のカナリアたち」
23位「はさみ」
24位「生きてるものはいないのか」(DVD)
25位「KOTOKO」(DVD)
26位「ロボジー」
27位「終の信託」
28位「虹色ほたる」
29位「東京公園」(DVD/'11)
30位「僕達急行 A列車で行こう」

31位「悪の経典」
32位「BLAVE HEART 海猿」
33位「テルマエロマエ」
34位「ALWAYS 三丁目の夕日'64」
35位「カラスの親指」
36位「荒川アンダーザブリッジ」
37位「ヘルタースケルター」
38位「エイトレンジャー」
39位「ライアーゲーム 再生」
40位「外事警察 その男に騙されるな」

41位「わが母の記」
42位「奇跡」(DVD/'11)
43位「その夜の侍」
44位「綱引いちゃった」
45位「仮面ライダー×スーパー戦隊スーパーヒーロー大戦」
46位「アウトレイジビヨンド」
47位「ヴァンパイアストーリーズ CHACERS」(DVD/'11)
48位「ヴァンパイアストーリーズ BROTHERS」(DVD/'11)
49位「ゴメンナサイ」(DVD/'11)
50位「闇金ウシジマくん」

51位「アフロ田中」
52位「図書館戦争 革命のつばさ」
53位「種まく旅人」
54位「HOME いとしの座敷わらし」
55位「怪談新耳袋 異形」
56位「踊る大捜査線FINAL 新たなる希望」
57位「君へ」(DVD/'11)
58位「エヴァンゲリオン新劇場版:Q」
59位「ペンギン夫婦の作り方」
60位「GIRL」

61位「黄金を抱いて翔べ 」
62位「ライクサムワンインラブ」
63位「忍道」
64位「DOCUMENTARY of AKB48 to be continued 10年後、少女たちは今の自分に何を思うのだろう? 」(TV/'10)
65位「あなたの知らない怖い話」(DVD)
66位「家族X」(DVD/'11)
67位「アナザー」
68位「王様ゲーム」('11)
69位「SPEC 天」
70位「骨壷」(DVD)

71位「ミツコ感覚」('11)
72位「アバター」(DVD/'11)
73位「PIECE 記憶の欠片」
74位「夢売るふたり」
75位「完全なる飼育 メイド、for you」(DVD/'10)
76位「POV」
77位「彼女について知ることのすべて」(DVD)
78位「リプレイガールズ」(DVD/'10)
79位「はい、もしもし、大塚薬局ですが」
80位「11.25 自決の日 三島由紀夫と若者たち」

81位「シェアハウス」(TV/'11)
82位「月光ノ仮面」(DVD/'11)
83位「ファイナルジャッジメント」
84位「管制塔」(DVD/'11)
85位「貞子3D」
86位「アベックパンチ」(DVD/'11)
87位「セイジ 陸の魚」
88位「神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ」(DVD/'11)
89位「カミハテ商店」
90位「希望の国」

上位3本が飛び抜けている感じで、8位くらいまでがその次のランクです。あとは30位台くらいまであまり差が無い感覚で、このへんまでは作るたびに結構変わりそう。

ということで、また来年もいい映画にたくさん会えますように。今年もお世話になりました。みなさん、よいお年を。

2012.12.21

第34回ヨコハマ映画祭

 気がついたら第34回ヨコハマ映画祭のベストテンも発表になっていました。結果は以下の通りです。(敬称略)

1位 「桐島、部活やめるってよ」

2位 「鍵泥棒のメソッド」

3位 「この空の花-長岡花火物語-」

4位 「終の信託」

5位 「おおかみこどもの雨と雪」

6位 「ヒミズ」

7位 「かぞくのくに」

8位 「夢売るふたり」

9位 「僕達急行 A列車で行こう」

10位 「ふがいない僕は空を見た」

10位 「わが母の記」
次点 「愛と誠」


監督賞   吉田大八 「桐島、部活やめるってよ」

新人監督賞 赤堀雅秋 「その夜の侍」

      ヤン・ヨンヒ「かぞくのくに」

脚本賞   内田けんじ「鍵泥棒のメソッド」

撮影賞   近藤龍人 「桐島、部活やめるってよ」

主演男優賞 阿部 寛 「テルマエ・ロマエ」

主演女優賞 松たか子 「夢売るふたり」

助演男優賞 山田孝之 「その夜の侍」「のぼうの城」「悪の教典」

助演女優賞 安藤サクラ「愛と誠」「その夜の侍」

新人賞   窪田正孝 「ふがいない僕は空を見た」「はさみ hasami」

      橋本 愛 「桐島、部活やめるってよ」「Anotherアナザー」「ツナグ」「HOME 愛しの座敷わらし」
      三根 梓 「シグナル~月曜日のルカ」

特別大賞  大林宣彦

 ちょっと次点が嬉しかったので書いておきました。(笑) ベストテンはなかなかいい感じ。高倉さんや吉永さんでない受賞者陣もヨコハマっぽくて素敵。阿部ちゃん、「麒麟の翼」「カラスの親指」もあるのに、「テルマエ」のみでの受賞というのが可笑しい。助演賞のふたりは本当に素晴らしかった。橋本さんに今更の新人賞はどうかと思うけど、まあいいか。
 大林さんに特別大賞なる賞が。これまでの功績と今年の「この空の花」への敬意のようです。嬉しいね。でもそれだったら監督賞あげればいいのに。(^^;)

第27回高崎映画祭

 第27回高崎映画祭が発表になりました。驚きの結果は以下の通りです。(敬称略)
作品賞   該当作なし!

監督賞   井筒和幸「黄金を抱いて翔べ」
      西川美和「夢売るふたり」
主演男優賞 夏八木勲「希望の国」

主演女優賞 松たか子「夢売るふたり」
      田畑智子「ふがいない僕は空を見た」

助演男優賞 溝端淳平「黄金を抱いて翔べ」
      窪田正孝「ふがいない僕は空を見た」

助演女優賞 安藤玉恵「夢売るふたり」

新人男優賞 満島真之介「11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち」
新人女優賞 高梨 臨「ライク・サムワン・イン・ラブ」
新進監督グランプリ 三宅唱「Playback」

 作品賞が該当なしなのは新聞記事によるといい映画が多かったけど、飛び抜けたものが無かったからだそうです。そんなのアリかね。監督賞の2本に同時にあげればいいのにね。ただしこの2本は僕はどちらもそんなに好きじゃない。ここに出てきた映画で観ていないのは「ふがいない僕は空を見た」と「Playback」。他はみんな観たけど、正直つまらんものばかり。静岡では来月上映の「ふがいない〜」は観るつもりだけど、この結果が逆に期待薄感に。(^^;)
 個人賞は個性的で悪くないけど、そんなには賛同できないかも。

2012.12.18

「彼女について知ることのすべて」☆☆

 平凡な教師の鵜川は、同僚の美千代と付き合っていたが、ある日現れた美千代の学生時代の後輩、メイに心惹かれ始めてしまう。次第に接近していく鵜川とメイだったが、ある日、メイの恋人だと言う男、真山が現れる。

 ファムファタルたるヒロインが、明らかに30代である。だいたいこういう話ではヒロインの美女は20代ではないかね。もちろん30代で問題があるわけではないです。ただ30代に設定するなら30代までどうやって生きてきたかに重みを持たせる必要はないかなと思う。ヒロインがどうやって20代を過ごしてきたのかが、正直よく分からないのですよ。つらく苦しい20代を過ごした美女が、30代になってやっと平穏をつかみかけているという感覚は、全く感じられない。なので彼女に惹かれる男が現れたときに救いや癒しを覚えることができないのです。まるでハイティーンやせいぜい20代前半の少女くらいの感覚しか見て取れないのですよ。
 そんなだから主人公の彼女がヒロインに理不尽な敵対心を持つのに違和感を感じたり、ヒロインにつきまとうチンピラ野郎の執着心にも重みが感じ取れないのです。ラストの展開に多少の意外さはあるけど、大きく心を動かすほどではないかな。

(DVD)

「シェアハウス」☆☆

 一人暮らしの有希子はある日、海に入水する女を助け、家につれて帰る。女は“まひる”と名乗り、心配な有希子は彼女をしばらく家に置くことにする。有希子は友人の花恵から、シェアハウスで一緒に住むことを提案されていた。有希子は花恵と、売れないケータイ小説家の麗子とまひるとともに4人で暮らす家を建てることを決心する。

 話が薄い。4人それぞれにドラマがあってそれをシェアハウスに住むことで解消、昇華していくというのならまあいいんだけど、ドラマを多少感じることができるのは一番若い彼女くらいで、主人公のおばあさんにしても他のおばさん二人にしても、何か問題があるわけではなくただ寂しいだけ。まあ寂しいのは個人個人にとっては大問題ではあるけれど、他人から見てもドラマになるほどのことではない。先の一番若い彼女にしても持っているものの重さがその言葉ほどには感じられない。自殺未遂までするに至るほどの痛みを感じない。
 だから映画全体にゆるさが漂っているし、シェアハウスするための新築ハウスの建築過程もわりとサラッとしているのでワクワクしないまま出来上がってしまう。何事もなく、ただサラッとした平和なお話を見た思いのみ。

(TV)

2012.12.17

「カミハテ商店」☆☆

 山陰の港町カミハテで、小さな商店を営みながら暮らす千代。店の近くには自殺の名所といわれる断崖があり、多くの人たちが身を投げていた。自殺する人は千代の店で最後に牛乳とコッペパンを買っていく。

 主人公の言動がよく分からない。自殺者を受け入れているのか、突き放しているのか、止めたいのか。自殺者の痕跡である靴を悲しそうな顔をして拾い集めたりする。時折気が向いたように自殺志願の親子連れを助けたりもする。いったい何がしたいのか。
 じっくり描こうとしているのかも知れないけど、長々と続く単調な映像が多くて、非常に退屈しました。いろんな自殺志願者が現れるけど、彼らのドラマはほとんど描かれないので、誰にも思い入れは持てない。もちろん主人公もよく分からなかったので何も感覚をつかめず。すみません、本当によく分かりませんでした。

(静岡シネギャラリー)

「その夜の侍」☆☆☆

 幸せな結婚生活を送っていた中村健一はある日最愛の妻をトラックにひき逃げされてしまう。それから5年、抜け殻のような人生を送りながらも、犯人・木島への復讐を考えていた。刑期を終え出所した木島は反省もせず、やりたい放題の毎日を送っていた。

 幸せな人生を送れるかどうかは、運に左右される部分も大きい。特に、他人に多大な影響を与えるようなことを平気でしてしまう人物と一瞬でもすれ違うかどうかだけでも人生は大きく狂う。尼崎の事件などでもそれは見て取れます。
 最初の交通事故で犯人が充分な対応をしていれば被害者が助かったのかどうかは分からないけど、それでも犯人が真摯に対応し、反省している姿を見たことができるかどうかだけでも遺族である主人公の人生は変わってきたでしょう。主人公は5年も苦しんできた。愛する人を失った悲しみと共に、犯人対する憎しみが混在しているから。悲しみだけだったらあそこまで苦しむことはないかもしれないのに。
 それと同様に、犯人のまわりの知人たちもみな、傍若無人なそいつのおかげでいつ人生が壊れてしまうかを恐れながら生きていかざるを得ない。そいつと知り合ってしまったがために。たったひとりの人間により、多くの人たちが苦しんでしまう。これは仕方がないことなのでしょうかね。

 それにしても山田孝之さんが憎らしすぎる。そして堺雅人さんが気持ち悪すぎる。(笑) 二人が対峙するラストの迫力は凄かったね。あと相変わらずの安藤サクラさんの圧倒的な存在感!

(有楽町スカラ座)

2012.12.10

「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」☆☆☆

 エヴァンゲリオン初号機パイロットの碇シンジが目を覚ますと、ミサトたち旧ネルフ職員の態度をはじめとして、世界がガラッと変わっていた。ミサトらは反ネルフ組織「ヴィレ」を立ち上げ、使徒とネルフ側エヴァと戦っていたのだ。シンジが眠っている間にいったい何があったのか。

 次作が早く観たい。期待しているからではありません。忘れちゃうからです。(^^;) そのくらいこの映画にははまれませんでした。といっても次作をあきらめるほどではない。2年もしたら、また旧作とゴッチャになっちゃうよ。とにかく早くして。

 しかしそうか、もうテレビ版や旧作劇場版は完全に忘れたほうがいいのね。僕が見たかったのは旧作の落とし前なんだけどなあ。あのワケ分からなかった「世界の中心でアイを叫んだけもの」や「まごころを、君に」の本当の意味がなんだったのかを、きちんと理解してもらえるように描きなおしているのかと思ってました(もしかしてそうなの?)。でももうここまで違うのだったら、あれは無かったことになるのかなあ。
 そういうスタンスを受け入れるとして、これは面白いのかね。少しだけ謎が解けたような気もするけど、新たな謎がガンガン出てきて、更にワケ分からなくなったことうけあい。次作でスッキリする気配も感じられないんだよね。もう一度言うけど、早くして。(笑)

(丸の内ルーブル)

2012.12.09

「カラスの親指」☆☆☆

 詐欺師のタケはこのところテツというちょっと抜けた男とコンビを組んでいる。ある日2人はチンピラ風の男とトラブルを起こしていたやひろという少女を助ける。しかし翌日、彼らの元にアパートを追い出されたやひろと姉のまひろ、そしてその恋人の貫太郎が転がり込んできてしまう。

 予告で何度も目にしていた石原さとみさんと阿部寛さんのシーンがない。あのシーンがあるかどうかで石原さんのキャラクターの意味合いが全然違うんじゃないか? おかげで石原さんはただのあーパー娘になってしまってないかね。映画自体の意味も違う印象がある。不思議な編集で、何でカットしたのかが知りたいです。
 話は充分面白かったけど、詐欺師が他の登場人物を騙す展開と、作り手が観客を騙そうとする展開が混在しているがために、全体的に間延びしている印象が否めないかな(実際2時間半以上と長いし)。いろんな伏線めいたセリフや演出がちりばめられていてうまいんだけど、ちょっと欲張りすぎたかも知れません。ラストの20分は必要かもしれないけど、そこのワンシーンだけですべてを語るのではなく、終盤の展開にうまく組み込みながら進められればもっとよかったかな。悪くないんだけどねー。

 ところで監督の伊藤匡史さんって楳図かずお恐怖劇場の「絶食」の監督だよね。あれも面白かった。久しぶりに名前を聞いたけど、ずいぶんテイスト違いますね。(^^;)

(シネシティザート)

「生きてるものはいないのか」☆☆☆☆

 とある大学キャンパスで、学生たちがいつもの午後を過ごしていた。それはなんでもないようなありふれた日常だったが、ひとりの女子学生が突然苦しみだして死んでしまう。それをきっかけにするように、その死は他の者たちへ次々と伝染していく。

 何度も書くけど、人がたくさんバッタバッタと無機質に死んでいく映画は面白い。しかしこの映画はそんな映画の中でも明らかに異質ですね。オモシロコワイ。
 何気ない日常の中でおきるいろんなことは傍から見ているとクスクス笑ってしまうようなことが多いですよね。婚約者以外の女を妊娠させてしまい、修羅場にあるはずの3人なのにその男のスタンスはどこか抜けている。友達の結婚式の余興に何かしなくてはならずにイヤイヤながらもダンスを選択する。人身事故を見ちゃった男は気持ち悪くなっている。久しぶりに会いに来た兄を疎ましく思う妹はとっとと帰ってほしい。友人の彼女に実は片想い中。大学に通う現役アイドル。いろんな人たちが現れてはそのぬるぬるの会話の中でクスクス笑わせてくれて、しかし彼らは次々と謎の死を遂げる。笑っていいのか、戦慄しなくてはならないのかもよく分からない世界が延々続く。彼らの会話は死が迫ってきているにもかかわらず、やっぱりぬるい。やっぱり笑ってしまうのだ。
 似たような設定とも言える黒沢清の「回路」やシャマランの「ハプニング」と同じように、結局最後まで何が起きているかは明らかにされないけど、これらを上回るエンターテイメントであることは間違いないですよ。かなり好きです。

(DVD)

2012.12.07

第25回日刊スポーツ映画大賞/石原裕次郎賞

 第25回日刊スポーツ映画大賞/石原裕次郎賞が発表になりました。結果は以下の通りですが、わりと不満です。(敬称略)

作品賞   「終の信託」

監督賞   内田けんじ「鍵泥棒のメソッド」

主演男優賞 高倉 健 「あなたへ」

主演女優賞 吉永小百合「北のカナリアたち」

助演男優賞 森山未來 「ALWAYS 三丁目の夕日'64」「北のカナリアたち」

助演女優賞 樹木希林 「わが母の記」「ツナグ」

新人賞   武井 咲 「愛と誠」「るろうに剣心」
石原裕次郎賞「あなたへ」
石原裕次郎新人賞 松坂桃李「ツナグ」「麒麟の翼劇場版・新参者」

 日刊スポーツよ、お前もか。(笑) この主演賞ふたりは報知だけで充分だよ。たまたま続いたのかもしれないけど、他にもいるだろうよ〜。助演賞も心からの文句がある訳ではないけど、特に女優賞は新鮮味ゼロ。うーん。
 新人賞は彼女に資格があるとなれば本命間違いなしで、今後もいくつかは取るでしょうね。でも4年前の「櫻の園」観ちゃってる身とすると、新人の気がしないんだよなあ。(^^;) 石原裕次郎新人賞の方は去年は受賞者がいなかったけど、今年は受賞者が出たということでよかったです。
 あ、作品賞の書くの忘れてた。(笑) 「終の信託」はちょっと意外。作品としてよりは、個人賞狙いの映画かと思ってました。監督賞は無難ですね。

2012.12.06

「悪の教典」☆☆☆☆

 晨光学院高校の英語教師・蓮実聖司は、生徒や同僚教師から深い信頼を得ていたが、同僚教師の釣井はそんな蓮実のことを怪しく思い始めていた。実は蓮実が過去に勤務していた学校で連続自殺事件がおきていたのだ。

 相変わらず、人がバカバカ死ぬ映画は好きです。一人二人が死ぬ映画は思い入れを感じて悲しいものだけど、数十人が死んでいく映画には全く実感をもてないので、ただただ楽しんでしまう僕は人でなしですね。はい、すみません。
 しかし緊張感はありました。序盤の主人公が明るく優しく魅力的風でありながらウラのニオイを漂わせているのが不気味だし、その本性に気づいた人たちがひとりずつ殺されて劇中から退場していく展開にはドキドキしました。何をきっかけに連続殺人が起きるのかにも興味が途切れなかったし、全く退屈しなかったですね。面白かったです。

(シネシティザート)

「のぼうの城」☆☆☆☆

 戦国時代、武州・忍城には領民から愛情を持って“のぼう様”と呼ばれする成田長親という城代がいた。豊臣秀吉より命を受けた石田三成は預かった2万の兵を進めて忍城に迫る。開城を迫られた長親は戦いを決意するが、味方の軍勢はたった500人だった。

 これは面白かった。かなりノリノリで観ました。500人VS20000人でも、知恵と運が味方をすれば、充分戦える。敵の大将を討ち取ったわけでもないし実際にはこの勝負は決着を見たわけではなく、単にある期間持ちこたえたというだけとも言えなくはないのだけど、それでもどっちが勝ったかといえば、やはり500人のほうなんでしょう。見事と言えば見事でしたよ。しかし水攻めはあまり好きになれないなあ。活躍の場が無いじゃないかと嘆く武将の気持ちもよく分かるね。
 のぼうや"ぐっさん"のキャラクターはちょっと作りこみすぎるかなあとも思いますが、のぼうが人民から好かれていたというのはよく分かるし、なんか可愛いよね。野村さんもいいけど、個人的には上地くんが思いの外よかったです。

(シネシティザート)

2012.12.02

「終の信託」☆☆☆☆

 折井綾乃は同じ職場の医師との不倫に傷つき、沈んだ日々を送っていたが、重度のぜんそくで入退院を繰り返す江木秦三に出会い、ほのかに思いを寄せるようになる。しかし江木の症状は悪化の一途を辿り、死期を悟った彼は、もしもの時は延命治療をせずに楽に死なせて欲しいと綾乃に懇願する。

 法律は線引きと解釈である。自分は良かれと思ってしたことであっても法律に照らし合わせると犯罪になってしまうことは他にもあるでしょう。そこを人情や倫理のみで線を引くことができるか、法律に書かれていることを自分なりに解釈して追求しなくてはならないかは、その時々で判断せざるを得ないし、たぶん正解は一つではないでしょう。この映画の主人公を犯罪者として断じようとする検事を理解、支持できるかどうかも、実は正解は無い問題なのではないでしょうか。
 でも観客の多くはこの検事を憎憎しく思いながら見つめるでしょうね。それは女医側のドラマを中心に描いているからに他なりません。女医と患者の間に何があったかを克明に見てきた観客が女医側に思いを寄せるのは当然のことでしょう。僕もそう思いました。それがこの映画の怖いところでもあるのです。もし検事が主人公で、患者を殺してしまった女医を裁くだけのドラマだったら、観客は正義の信念を持つ検事に思い入れを持つのかもしれません。
 このところの冤罪事件などで検察のことを快く思わない人は増えています。検察を信用してない人も多いでしょう。そんな人たちがこの映画を観たらますます検察のことが嫌いになるでしょうね。だからこそこの映画で大沢たかおさんが最後に見せる表情を見逃さないようにしなくてはならないなと思いました。

(シネシティザート)

「黄金を抱いて翔べ」☆☆

 幸田は大学時代の友人、北川から銀行地下にあるという240億円相当の金塊強奪計画を持ちかけられる。メンバーは他にSEの野田、爆破工作のエキスパートのモモ、北川の弟・春樹、技師のじいちゃんたち。しかし計画の過程で事件が次々と発生し、計画の歯車は狂っていく。

 うーん、全然ワクワクしない。大規模な犯罪映画でありながら、あんな大雑把でいい加減な計画がうまく行くわけないじゃないか。これでうまくいくのだったら、夢落ちにでもしないと納得できないね。もちろん夢落ちだったら更に不満だらけでしょうけどね。
 世の中、いろんな要因が絡まりあって物事が進んでいくのはわかる。本筋とは関係なさそうな障害によって計画が狂っていくのも自然なことだと思う。そういう点が描かれているのは興味深いといえば興味深いけど、でもやっぱりそれだけなんだよなあ。まあ正直つまらなかったです。

(シネシティザート)

2012.12.01

「北のカナリアたち」☆☆☆☆

 かつて北海道の北端にある離島で教師をしていた川島はるは、いまは東京郊外で図書館司書をしている。はるはある事故をきっかけに島から出てきたが、それから20年たち、教え子の一人が事件を起こした事を知る。はるはかつての自分が受け持っていた生徒たちに会うため北海道へ向かう。

 しかし豪華だよねえ。豪華すぎてクラクラしちゃうよね。成長した生徒たちにあの6人をキャスティングできた時点で、この映画の成功は約束されたものではないかね。惜しむらくはその6人がほとんどお互いを向いて演技していないこと。ひとりひとりが吉永さんと戦うばかりで、6人それぞれが戦い合うのが見たかったです。

 若干の違和感を覚えたのは、生徒ひとりひとりがみんなそれぞれの後ろめたさを持っていたのに、先生に会うこと自体は誰も拒否しないこと。最初は笑顔で先生に接し、話が進むにつれて実はそう思ってましたってのは、人の気持ちとしてどうかと思うよ。一人二人じゃなく、ほぼ全員だからね。
 過去の出来事が少しずつ明らかになっていく展開はなかなか面白かったです。真相も意外だったしね。最後の合唱シーンは泣けました。

(109シネマズ木場)

「希望の国」☆

 小野泰彦は酪農を営みながら、妻や息子夫婦と一緒に暮らしていたが、ある日大地震が村を襲い、近くの原発で事故が起こる。泰彦の家は最初は避難区域から外れるが、やがてその家も避難の対照になる。しかし泰彦と妻は長く住んだ家を離れる気にはならなかった。

 この時期にこんな題材を扱うということは、何か伝えたいから、何か主張したいからなんだろうけど、その主張は全然伝わってこない。僕だけ? そうかもしれない。たぶん僕には全く理解できない映画なのでしょう。
 原発事故が大きな不幸であるのは間違いが無い。しかしそれによって起きる不幸を、この時期に笑い飛ばさせようとしているのか。道を隔ててこっち側は危険区域であっちは安全区域なんてことがあるわけがない。あれは笑うべきか。放射能が怖いからと言って部屋の隙間をテープで塞ぎ、宇宙服のごとく防護服で歩き回る母親の姿を笑うべきなのか。最初はいろんなことに注意していた人たちがだんだん無頓着になっていくのを、笑うべきなのか。もちろん笑えない。劇場では誰も笑っていない。この映画観客にどうしてほしいのか。僕は戸惑うばかりでした。

 昔嫌いだった園子温。最近は新作を楽しみに思うようにすらなってきていたのに、また来たよって感じ。謹んで通算3本目の☆を献上します。

(ヒューマントラストシネマ有楽町)

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