「ライク・サムワン・イン・ラブ」☆☆☆
元大学教授のタカシはデートクラブを働く明子を家に招くが、明子はタカシのベッドで寝入ってしまう。翌朝、試験のため大学までタカシに車で送ってもらった明子は、待ち伏せしていた恋人のノリアキに非難される。その様子を見ていたタカシの元にノリアキは来るが、ノリアキはタカシを明子の祖父と勘違いしていた。
記憶にある限り、全篇でほぼ10シーンくらい。一つ一つのシーンが長く、細かい描写までじっくり描き、大きな動きはなかなか訪れない。これは伏線か? これはあとで生きてくるのか? これはあとで説明されるのか? といった思わせぶりなカットや表現がどんどん出てくるのに、ほとんどそれが消化されないまま映画は突然幕を下ろす。うーん。なんだったんだろう、この映画は。あまりにも拍子抜け。
最初のほうはこのゆったりした展開が心地よかったんだけどね。この映画がどちらへどんな風に転がっていくのか興味を持って最後まで観続けられるのはたしかで、スローなのに飽きさせない点は認める。でも謎が、でも未解決部分が多すぎて気持ちが悪い。ああモヤモヤする~。
あと時間の感覚がどんどん狂ってくる演出は正しいのかね。最初1時間かかって到達したはずの道のりが後半では数分の距離となり、学校の試験時間はわずか十数分。これも気持ちが悪い。
ただし序盤に出てきた静岡駅のロータリーを2週するシーンはとても気持ちが入った名シーンです。タクシーの運転手の大堀こういちさんがとてもいいなあ。加瀬亮さんがメチャイヤなヤツなのがスゴイ。高梨臨さんは相変わらず可愛いね。「宇宙犬作戦」観てたよ~。
(静岡シネギャラリー)
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