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2009.12.30

「ニュータイプ ただ愛のために」☆☆☆☆

 フェリー乗り場で働くユリはいつも白い眼帯をしている。実は彼女の片目はその光を失っていた。ユリが唯は幼なじみの秋山を密かに想っていたが、彼はもうすぐ結婚するという。そんな時彼女の前に何者かに追われているらしい謎の男・クォンが現れる。

 超能力ものだということは知っていたのだけど、どんな類の超能力かといった内容はほとんど知りませんでした。ふーん、そういう切り口もあるのかと感心。面白かったしね。でもこれって、同じ超能力ものの「七瀬ふたたび」の影響をけっこう受けていますね。全然違う話で視点も全く違うんだけど。

 主人公の能力がどれだけ自分を苦しめて、それを使うことで更に自分を悪い立場に追い込んでいくのかという点では、それでもその能力を使ってしまう主人公の決断には頭が下がります。僕だったらたぶん使わない。使うとしたら人生の最後に1回だけ使う。それも本当に使うのかどうかですっげえ悩むでしょう。だから実のところ主人公があのタイミングであの力を使うという点にはちょっと共感できない部分もあります。僕が意見できる立場だったら、たぶん止めるでしょうな。あぁ、なに言ってんのかまた誰にも分からない感想だ。(笑) 観た人とお話したいですなあ。公開規模も小さく話題にもなってないのであまりいなそうだけど。(^^;)

(DVD)

「レイトン教授と永遠の歌姫」☆☆☆

 レイトン教授の研究室に元教え子でオペラ歌手のジェニスから手紙が届く。ジェニスが言うには1年前に死んだ友人ミリーナが永遠の命を手に入れた少女となって現れたと言う。レイトンはこの不思議な出来事を解明すべく捜査するが、いつしか永遠の命を巡るゲームに巻き込まれていく。

 仲良く子供と観てまいりました。でも小学生の子供にはちょっと難しかったかな。正直僕も細かい部分までは全部理解できたのかどうかチトアヤシイ。(^^;)

 人気ゲームシリーズの映画かということですが、当然のごとく初めて知ったゲームで、ほぼまっさらな状態でした。予告編では観ていましたが、ずいぶんとその予告とは違う印象のストーリー展開で、ええっそんな方向に話が進むのっっていう驚きに満ちた映画でした。不老不死の謎を解くお話だっていうから、魔法とか出てくるのかとか思ってたしね。
 謎解きは僕らが映画を観ながら解いていける類のものではないし、この物語の現実度レベルからすると最後に明かされる秘密の実現度レベルは多少逸脱している感があるものの、それでも大人も子供もワクワクするには十分な面白さを携えたソフトなミステリーとしては満足のいくものでした。娘よ、楽しかったか? 十分に説明してあげられなくてごめんね。(笑)

 それにしてもこの映画の作者は「カリオストロの城」が大好きなんだろうね。メチャクチャ影響受けていると思われますなあ。

(静岡東宝)

2009.12.28

「アバター」☆☆

 「アバター」を観ました。やっぱりつまらなかった。(笑)

 人が映画を観る理由には「観たい」「観ておきたい」「観なくちゃならない」の3つがあると思うんだけど、大抵の人は「観たい」かどうかだけで観る観ないが決まりますよね。でもこうして映画ファンなどをしていると「観ておきたい」と言う気持ちが抑えられなくなるときがあります。「観たい」わけじゃないのにね。僕は映画を仕事としている訳ではないから「観なくちゃならない」では映画を観ることはない人なのだけど、やっぱり「観ておきたい」で映画に行ってしまうときがあります。今回は100%それです。予告編観るたびに「つまらなそう」と思っていたのに、話題にもなっているし、結局何かがあるような気がして観に行ってしまうバカ。(^^;)

 この2時間40分の映画で3Dだなんて最初から無理と思っていたのに、時間が合わずに2Dを断念。しかたなく3Dで、メンズデーで1,300円で観れると言うことで妥協しました。これがやっぱり失敗。僕はもう3Dは生涯観なくても悔いはないです。(^^;)
 とにかく疲れました。3D映像が凄いなんてのはホント、最初の10分くらいだけ。あとは頭痛がストーリーや”映像”そのものを阻害するばかり。30分くらいで疲れきって眼鏡を外す。字幕も映像も見づらくなるんだけど、これも仕方がない。15分くらいおきに掛けたり外したり。たぶん3Dでなければもう少し楽しめたことでしょう。ふと見たら隣の女性も眼鏡ナシで観ていました。

 しかし野蛮な未開人かもしれないけど、知能もありコミュニケーションもとれる相手を武力で殲滅しようとする軍人なんて、日本人からするとあり得ない。先史のスペクタクルや宇宙人、異次元人の思想ならともかく、未来の地球人の行動だなんて、本当に信じられない。日本人ならああいう人はいなくなるべきと考えて実際にそう行動しようとするのだけど、アメリカ人はああいう人が未来永劫いなくならない、いるのが当然と信じているんだね。観ていて本当に呆れました。

 とにかく2時間40分が長くて長くて、本当に苦痛でした。最後の戦いは少し面白かったけど、それ以外は全くダメでした。

(MOVIX清水)

2009.12.23

「RISE UP」☆☆☆

 パラグライダーに夢中な少年・航がある日であった少女ルイは、ひき逃げ事故により失明してしまっていた。ルイと友達になった航だったが、実は出会いが初めてでなかったことが分かる。

 パラグライダーって一時期結構興味がありました。体験に行きたいと思って問い合わせたらエライ混んでて週末は数週間待ちと言われて、それで次の機会を窺っていたらすっかりタイミングを失ってしまいました。やっぱりあのとき何週間か待ってでもやっておくんでしたよ。人生思い立ったときに行動しないといけないと言う、僕の中では典型的な出来事として記憶しています。
 この映画でもパラグライダーで空を飛ぶシーンが印象的に使われていて、空を飛ぶって本当に気持ちがよさそう。今はコストばっかり気になってしまって(^^;)行動できないけど、みんな、若いうちは何でもやっておこうね。(笑)

 主人公二人の恋愛模様がとても可愛く、因縁から多少もめたとしてもその展開すらも爽やかに思えてしまうみずみずしい青春映画。展開がなんかモタっとしてしまう感じもあるのだけれど、それでも十分に楽しめるいい映画でした。目が見えない彼女があのラストで幸せになったとは言えないのだけども、あの後も彼女と周りの彼らは強く生きていくことでしょう。

 山下リオさんに林遣都くんという、日本映画の将来的にはかなりの意味を持つかもしれないと僕は思える組み合わせの二人のいまを映し取っています。この映画を観ておくことは将来意味が出てくる可能性が十分にありますね。

(渋谷ユーロスペース)

2009.12.22

第33回日本アカデミー賞優秀賞 発表

 第33回日本アカデミー賞優秀賞(ノミネート)が発表になりました。以下の通りです。(敬称略)

優秀作品賞
『ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜』
『沈まぬ太陽』
『ゼロの焦点』
『劔岳 点の記』
『ディア・ドクター』

優秀アニメーション作品賞
『エヴァンゲリヲン 新劇場版:破』
『サマーウォーズ』
『映画ドラえもん 新・のび太の宇宙開拓史』
『ホッタラケの島〜遥と魔法の鏡〜』
『名探偵コナン 漆黒の追跡者(チェイサー)』

優秀監督賞
犬童一心 『ゼロの焦点』
木村大作 『劔岳 点の記』
根岸吉太郎『ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜』
西川美和 『ディア・ドクター』
若松節朗 『沈まぬ太陽』

優秀主演男優賞
浅野忠信 『ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜』
浅野忠信 『劔岳 点の記』
大森南朋 『ハゲタカ』
笑福亭鶴瓶『ディア・ドクター』
渡辺 謙 『沈まぬ太陽』

優秀主演女優賞
綾瀬はるか『おっぱいバレー』
広末涼子 『ゼロの焦点』
ペ・ドゥナ『空気人形』
松たか子 『ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜』
宮崎あおい『少年メリケンサック』

優秀助演男優賞
瑛太   『ディア・ドクター』
香川照之 『劔岳 点の記』
堺雅人  『ジェネラル・ルージュの凱旋』
玉山鉄二 『ハゲタカ』
三浦友和 『沈まぬ太陽』

優秀助演女優賞
木村多江 『ゼロの焦点』
鈴木京香 『沈まぬ太陽』
中谷美紀 『ゼロの焦点』
室井 滋 『ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜』
余貴美子 『ディア・ドクター』

新人俳優賞
岡田将生 『ホノカアボーイ』『僕の初恋をキミに捧ぐ』『重力ピエロ』
水嶋ヒロ 『ドロップ』
溝端淳平 『赤い糸』
渡辺大知 『色即ぜねれいしょん』
榮倉奈々 『余命1か月の花嫁』
志田未来 『誰も守ってくれない』
平 愛梨 『20世紀少年<第2章>最後の希望』『20世紀少年<最終章>ぼくらの旗』

優秀脚本賞
犬童一心/中園健司『ゼロの焦点』
木村大作/菊池淳夫/宮村敏正『劔岳 点の記』
田中陽造 『ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜』
西岡琢也 『沈まぬ太陽』
西川美和 『ディア・ドクター』

優秀外国作品賞
『グラン・トリノ』
『スラムドッグ$ミリオネア』
『チェンジリング』
『レスラー』
『レッドクリフ PartII 未来への最終決戦』

会長功労賞
西田敏行、三國連太郎『釣りバカ日誌』シリーズ

協会栄誉賞
森繁久弥


 おおおおおおお、ペ・ドゥナが主演女優賞に入っている! これってスゴイですね。授賞式には絶対来てね。日本アカデミー賞も変わったな。『ディア・ドクター』が作品賞候補になったりして、たしかに少しいいほうに変わってきてはいます。
 間違いなさそうだなあと思うのは松たか子さんくらいで、あとはなかなか読めないランナップではあります。いままでの日本アカデミーなら『沈まぬ太陽』が独占と言うのが読みやすいところだけど、今年はちょっと分からなくなってきました。まあ50%くらい『沈まぬ太陽』でしょうけど。。。
 それにしても平愛梨よりも木南晴夏だよぉ。

 しかし今年の日本映画は不作だ。自分のベストテンは悩みそう。外国映画は2つほど凄いの(「ノウイング」と「カールじいさん」ね)があったけど。

2009.12.20

映画ゼロ年代ベストテン

映画ゼロ年代ベストテンというのをやっているとお聞きしたので参加してみます。なんと今日までなのでちょっとやっつけ気味。(^^;)

1位「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦」
2位「虹の女神 Rainbow Song」
3位「恋愛寫眞 Collage of Our Life」
4位「深呼吸の必要」
5位「A.I.」
6位「花とアリス」
7位「猟奇的な彼女」
8位「あずみ」
9位「夜のピクニック」
10位「インファナル・アフェア」

特に洋画はなんか凄いの忘れているような気もするんだけど、いまチャチャっと思いついたベストテンです。まあでも個人的には納得できる、よくできたテンです。

集計者の方、はじめましてですが、よろしくお願いします。結果を楽しみにしています。

2009.12.17

「宇宙戦艦ヤマト 復活篇」☆☆☆

 宇宙戦艦ヤマトが自爆して地球を救い17年が経過した西暦2220年。移動性ブラックホールが発見され、これが太陽系に接近して地球を飲み込むことが分かる。人類は、2万7000光年離れた惑星アマールの月への移民を計画し開始する。しかし移民船団が航海中に謎の敵から攻撃され、消息を絶ってしまう。宇宙の辺境で貨物船の船長に就いていた古代は地球の危機に際して帰還し、第3次移民船団を護衛すべく新生ヤマトの艦長に着任する。

 何もかも懐かしい。

 ってセリフを今の若い人は誰も知らないでしょう。僕らからすればまさにこの沖田艦長のセリフの通りなのですが、いまヤマトが復活しても、観に行く人はかなり限られた層になってしまうでしょうね。実際初日に観に行きましたが、半分も入っていませんでした。「ワンピース」はえらい長蛇の列でしたけど。

 しかし本当に何もかも懐かしい。ヤマトって実はSFとしてはかなり大雑把でいい加減。14万光年も離れた星に1年で行って来て帰ってきたり、宇宙人である敵がモニターに入信してきて日本語でしゃべったり、放射能だらけになった地球があっという間に元通りになったり。30年前には何の疑問にも思わなかったことではありますが、ある程度の科学情報や社会設定に沿っていることが大前提のSFや、または全く反対に何が起きているのかすらよく分からないまま話が進むSFチックファンタジーが当たり前になっている昨今では、ヤマトほど割り切ったアニメはかなり異質といえるでしょう。それなのにまさにそのヤマトの世界観そのままにこの21世紀の世の中に復活させたと言うのはなかなか勇気がいることではないでしょうか。普通考えたらもう侵略型宇宙人が翻訳機や超能力なしに日本語で話しかけるとかできないよね。だからこの映画って完全にあの頃のヤマトが好きだった僕ら世代にのみ向けたものと言えるでしょう。若い人が観たら、えーっとか思うんじゃないかね。
 えーだからとにかく懐かしいです。この懐かしさがこの映画の武器でしょう。これが懐かしいと思える人ならば、この映画は楽しいです。

 しかしラストに出たテロップは反則だよなあ。まあ話の流れから分かっていたことだけどさ。

(池袋HUMAXシネマ)

2009.12.15

「悪夢のエレベーター」 ☆☆☆☆

 妻の出産に立ち会うためにエレベーターに乗ったはずの小川だったが、なぜか気絶し、気がつくとエレベーターは止まり、他に刑務所帰りの男、過去が見える超能力者、自殺願望のゴスロリ少女という3人の男女が乗り合わせていた。非常外線は故障でケータイも電池切れ、どうしても助けを呼ぶことができない。やがて事態は思いもよらぬ方向へ向かってしまう。

 似たような設定の「ショコキ!」という映画がありましたが、あの映画とは大きく趣が違いました。事前に得ていた情報では結構トリッキーな映画で、だまされる人はだまされるような裏があるような感じでしたが、たしかに中盤から思いがけない方向に話が進んでいくし、驚くに値するようなネタが含まれてはいました。ただし事前にそんな情報を持っていたことから鑑賞中にいろいろ推理してしまったため、途中で「ああ、そういうことかな」と思ってしまったことが本当にそうだったこともあり、最後にスッキリだまされましたみたいな感じは残りませんでした。やっぱり頭空っぽにしないとダメですね。
 ただそういったネタ証し的には不完全燃焼的にも思えたのですが、そこにいたる展開の意外さは十分面白くてドキドキするし、序盤と終盤に描かれる人生の無量観、価値観のようなメッセージ性は高く心に残ります。屋上のシーンはなかなかの名シーンですね。

(静岡シネギャラリー)

「空気人形」☆☆☆☆

 ファミレスで働く中年男の秀雄は一人暮らしだったが、共に暮らす空気人形がいるので寂しくない。しかしその空気人形はある朝心を持つようになってしまった。空気人形は街へ繰り出してふと入ったレンタルビデオ屋でアルバイトをするようになる。

 僕はエロ系、ラブ系、萌え系などのサブカルチャーにはわりと興味があるほうなので、ダッチワイフ(今はラブドールと言うらしい)というものにも興味はあります。残念ながら(?)所有、使用したことは無いのですが、もしこの歳まで独身で一人暮らしであったなら、一回くらい買っていたかもしれません。(笑) 最近読んだ本にもラブドールとその所持者についての記載があったのですが、単なる性欲処理の代用品としての一面だけでなく、その独自の存在感によって安らぎと安心感を得るような癒しの効果も期待できるようなことが書かれていました。
 そういう点ではこの空気人形の所有者である彼の姿をただ笑い飛ばすような視点は僕は持てません。彼の痛みや苦しみ、寂しさや煩わしさ、そして空気人形に対する愛情などがヒシヒシと伝わってくるからです。空気人形が心を持ってしまったと知ったときの彼の態度や行動も痛いほどに切ないですね。心を持ってしまった空気人形が感じている以上に、心を持たれてしまった持ち主の方がずっと苦しいのです。板尾創路さんが超好演。もちろんペ・ドゥナ嬢も最高です。

 ただ是枝さんは無理に群像激にしたがりすぎかも。余貴美子さんはともかく星野真里さんや柄本祐くんの存在意義はイマイチ分かりませんでした。

(静岡シネギャラリー)

「釣りバカ日誌20 ファイナル」☆☆☆

 一足先に観ることができました。

 「釣りバカ」は今年は観ようかなと毎年毎年思うのだけど、ついついスルーし続けて早幾年。調べたら「花のお江戸の」を'99年1月に観たのが最後らしい。僕にとって21世紀初の「釣りバカ日誌」が最後の「釣りバカ日誌」となりました。ちなみに初期は結構観ていたので通算9本目です。
 10年ぶりであっても10年前に持っていたイメージが現在も全く変わっていないことは驚きと言えば驚き。「寅さん」も基本的にはそうだったように、同じような内容で何十年も続けられるってことは、それだけ作りがしっかりしているってことなんでしょうかね。
 しかし10年間で社長だったスーさんが会長になり、3、4本目くらいで生まれた息子の鯉太郎くんがすっかり青少年になっていたのを知り、時間の流れを知る。佐々木さんもいないし。原作漫画はその10年間も欠かさず読んでいたので、両者の世界が何気に大きく離れていたことにも驚きました。鯉太郎はずっと子供だもんね。

 映画そのものとしてはオーソドックスな人情喜劇で、特に深くも浅くも無い、意外性もなければ大きな感動も無い、しみじみほのぼのと観ていられるよい映画でした。スーさんの引退をめぐるシリーズラストを飾るにはなかなかふさわしい展開で、ラストでスーさんに贈られる大拍手はそのまま三國さんに贈られる拍手そのものでした。本当にお疲れ様でした。

 「釣りキチ三平」でも釣りキチだった塚本高史くんがここでも釣りバカだったのにチョイ笑った。

(静岡ピカデリーZERO)

「やりたがる女4人」☆☆☆

 作家である夫を亡くした妻・依子は、彼の小説に書かれた海の岩場を訪れる。するとそこへ突然女優の冬子が現れる。彼女はかつて依子の夫と関係があり、同じように彼の小説の言葉に導かれここへ来たのだった。そのふたりの前に、彼の秘書をしていた葵、さらにもう一人の女子大生奈緒が現れる。

 お話としては別に面白くもなんとも無い。旦那が死んだ後に不倫相手が出てくるなんて話はいくらでもあるし。「魂萌え」とかね。ただまあその人数が多いのが特徴と言えば特徴か。思い出の場所で話をしていたら次から次へと不倫相手がその場所にやってくるのはちょっとバカバカしくもあるけど、回想シーンで不倫シーンのたびに旦那がだんだんやつれていくのがおかしい。
 男の場合、浮気するかしないかは9割方チャンスがあるかないかだけだと思います。チャンスが向こうから来ればほとんどの男が浮気するだろうし、そうでない場合はそのチャンスを作ろうとするかどうかで決まるのでしょう。チャンスがやっては来ず、チャンスを作ろうともしない男が浮気しないのです。僕はチャンスを作る能力も勇気もありません。ましてやあっちからチャンスなど来るわけもありません。この映画の旦那のようにチャンスを積極的に作り、しかも向こうからもやってくるような羨ましい奴はとっとと死んでしまえっ。あ、死んだのか。(笑)

 里見瑶子、藍山みなみ、華沢レモン、平沢里菜子競演という、ピンク映画としてはなかなかの豪華メンバー。それぞれの濡れ場も見応えがありまっせ。

(DVD/タイトルは「いやらしい唇 魔性の舌づかい 」)

2009.12.09

「腐女子彼女」☆

 大学生のヒナタはバイト先の社員で教育係となったヨリコさんに一目惚れし、やがて付き合うようになるが、彼女は男性同士の恋愛を扱った小説や漫画を好む趣味を持った”腐女子”だった。

 もし僕に途中退場、途中終了の習慣があれば、この映画を最後まで観ることはなかったでしょう。それほど序盤から中盤に至っては本当につまらなくて情けないほどでした。一応がんばって最後まで観ましたが、やっぱり面白くは無かった。主人公大東俊介君の爽やかな好感度の高さが救いですが、タイトルロールでもある腐女子な彼女の好感度の低さは致命的なほど。何で彼氏があの彼女のことが好きなのか、全く説得力なし。彼女自身が何がしたいのかも全然理解できないしね。”腐女子”なるものの生態の描写は寒気と眠気を覚えるし、話自体も途中から腐女子関係なくなってるし、チョーつまらなかったですよ。

(DVD)

「Mの呪縛」☆☆☆

 フリーカメラマンの上村は取材中にふと見かけた人妻茉莉に興味を持つ。彼女は何人もの男と関係を持ち、“二度目の交わりを持つと死ぬ”と噂されていた。上村もまた茉莉に強く惹かれるようになっていく。

 団鬼六原作の緊縛映画。話はラブサスペンスと言うかラブミステリーと言うかというところなのだけど、からみが4回あるうち3回が縄で縛っているってのが笑えるところ。話の流れでは縛る理由なんて無いのにね。まあ主人公の趣味みたいなものだけどね。いつも縄を持ち歩いてんのねって変なところに感心。(笑)
 身の回りの男が何人か死んでいる女ははたして殺人者なのかっていう話はよく聞く気がするけど、この映画の真相もまあ予想の範囲内。謎解き的な驚きは小さいけど、話としては展開も速くて退屈しない程度に楽しめました。

 しかし主人公の見た目と演技が、お笑いトリオのジャングルポケットの一人(アクの強い芸風でボケる人)に見えてきて困った。いや、ホント似てるって。(^^;) あと準ヒロインの子がが可愛くていいなと思っていたら少し前の人気AV女優長澤つぐみさんだった模様。さあ借りに行こう。←得意のフレーズ(笑)

(DVD)

2009.12.04

第22回日刊スポーツ映画大賞

 第22回日刊スポーツ映画大賞が発表になりました。結果は以下の通りです。(敬称略)

作品賞    「ディア・ドクター」
監督賞    西川美和 「ディア・ドクター」
主演男優賞  笑福亭鶴瓶「ディア・ドクター」
主演女優賞  松たか子 「ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜」
助演男優賞  三浦友和 「沈まぬ太陽」
助演女優賞  余貴美子 「ディア・ドクター」
新人賞    岡田将生 「僕の初恋をキミに捧ぐ」「重力ピエロ」他
石原裕次郎賞 「劔岳 点の記」
石原裕次郎新人賞  該当者なし

 やはり強いか、「ディア・ドクター」が4部門も受賞してしまいました。「ゆれる」もそうだったけど、僕はあまり好きじゃないんだよなあ。西川さんのよさはイマイチ分からない。対抗は「沈まぬ太陽」だったらしく、これもいい映画だとは思うけど、作品賞にはちょっと、と思うので今年はこのまま不本意な受賞レースになりそうな予感。まあ今年はこれだ!って映画が皆無なんですけどね。自分のベストテンもどうなることやら。このままいったら間違いなく日本アカデミー賞は「沈まぬ太陽」で、キネ旬は「ディア・ドクター」だな。
 新人賞は岡田君だったけど、新人賞になったおかげで石原裕次郎新人賞の選から漏れました。まあたしかに石原賞のイメージではないけどね。しかし鶴瓶師匠はこういう形で評価されて本当によかったですね。

2009.12.02

「なくもんか」☆☆☆

 東京の下町でコロッケで人気の「デリカの山ちゃん」を切り盛りする「二代目山ちゃん」こと祐太はめちゃくちゃ親切な働き者であるが、実は父親に棄てられたのをこの店で育ててもらった孤児だった。しかしあるとき自分に生き別れの弟がいることを知る。それは人気漫才コンビ「金城ブラザーズ」の祐介であった。

 まあ面白い。コテコテの人情喜劇にちょっとだけ毒づいたエッセンス(主人公が日曜日にしていることとか、奥さんの過去とか)を加えていることで意外性もあり、退屈はしませんね。まあ面白い、というのが率直な感想です。
 でも終盤の衆人環視で個人的な思いをぶつけるような展開はあまり好きじゃないんだよなあ。画面のこっちで観ている人からすれば分かることでも、画面の中で見ている人には何がなんだかみたいな状況には僕は感情移入しづらいんだよね。あんな状況でも笑ってる観客とかおかしく思えちゃうし。だから終盤ちょっと冷めてしまいましたが、これは自分の好みのせい。まあまあかな。

(MOVIX清水)

「天国はまだ遠く」☆☆☆☆☆!

 仕事も人間関係もうまくいかず、辛い毎日に疲れた千鶴は死ぬ決意をして北へ向かう。辿り着いた山奥の民宿たむらで自殺しようとするが、結局死に切れなかった。自殺を諦めた彼女は、民宿の主人・田村の一見突き放したような優しさに接し、癒されていく。

 ちょー面白い。僕はこーゆー一見軽いノリでほのぼのと笑わせておいて、実は深いところで心が動かされる映画が大好き。こういうのを僕は追い求めているんだよねー。本当に素晴らしいです。

 何を悩んで死のうとまでしているのか僕らからすればよく分からない彼女が、それでも悩んでいることはよく分かるし、その悩みが死ぬほどのことではないと分かり、やはり生きていこうと変わっていく姿はとても印象的です。なんで死ぬべきでないのか、なぜ死ななくていいのか、きちんと分かっていくところが素晴らしい。観客からすればどう見ても彼女には死ななくてはならないほどの問題があるとは思えないもんね。他人からすればはっきりしていることを本人が知るということは結構難しいものなのだ。
 たぶんこの文章意味不明だな。

 その彼女を意識してかせずしてか包み込んでいく田村の過去に裏づけされた優しさも切ない。ふたりがあっさり結ばれてしまうような展開にならないのも更に好き。いや、本当に何から何まで絶賛さんです。

 加藤ローサさんと徳井義実さんの掛け合いが絶妙。この二人には最大の賛辞を送りたいと思いますよ。監督は「青空のゆくえ」「夜のピクニック」の長澤雅彦。チョー納得です。

(DVD)

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