January 2018
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

« 「わたし出すわ」☆☆☆☆ | Main | 「超いんらん やればやるほどいい気持ち」☆☆ »

2009.11.16

「風が強く吹いている」☆☆☆☆

 寛政大学4年生のハイジは新入生カケルと出会う。カケルは事件を起こして陸上から遠ざかっていたが、実は圧倒的な走力を持つ天才ランナーだった。怪我からランナーになることを諦めかけていたハイジだったが、自らが寮長を務める寮にカケルを強引に入居させる。ハイジは密かに箱根駅伝へ出場する計画を立てていた。

 これは惜しいなあ。8割方超名作で物凄く面白かったんだけど、肝心の勝負どころの演出過多が悔やまれるなあ。実際のスポーツはあんな小ざかしい演出をしなくても、その過程と結果だけでも十分な感動を伝えることが出来るはずなのに。
 繰上げスタートの時間差のマジックをうまく使おうとしていたり、同じ速さで走っても他のランナーの兼ね合いで全然違う位置を走っていたりする点、違うチームであればタスキの中継のタイミングに差があることからその時間で他チームの選手同士が会話が出来たりする点など、駅伝、特に箱根駅伝で特有であるいろんなポイントを本当にうまく使っている点は本当に感心しました。
 それだけに体調不良や怪我でフラフラになるような演出は止めて欲しかった。箱根駅伝は1人あたりの距離が長いからほんの少しの調整ミスですべてが無駄になるくらいの過酷なレースです。あんなふうにもう少しで走れなくなるような選手が出たらもうそこでドラマはほとんど終わり。しかもこの映画では優勝ではなくシード権(10位まで)というある程度現実的なラインに目標を置いているので、レース全体にも現実性を持たせる方が感動を呼んだでしょう。あんな何キロも残っているところであんな状態になったら、もう復活なんて普通は無理なのですよ。それをやるのなら、やっぱり優勝しないとね。まあ、その場合は感動なんてしないけどね。全員がそれなりに全力をつくして走り、その結果でシード権に入ったかダメだったか。それだけで十分感動の嵐だったでしょう。僕だったら繰上げスタート分の時間差をうまく使って、実際のゴールで先に入ったチームのタイムに後から走ってきて時間的には追いつけるかどうかというような描写をするかな。
 と、かなりネタバレギリギリの感想ですみません。本当に残念だったのです。

 しかしそこに至るまでのドラマは面白かった。独特のペースとリーダーシップ、異常なまでの懐の大きさで周りの人すべてを導いていってしまうハイジはとても魅力的で、しかも小出恵介くんのキャラクターにベストマッチでこの上なく素晴らしい。最初はトンガリ気味だった林遣都くんが仲間に溶け込んでいく過程もすがすがしいし、他のメンバーもみな個性的で見ていてとても楽しい。みなそこそこのポテンシャルを持っているという設定も説得力があるし、その中では最初はダメな方だったメンバーが最後までエースになったりしないというのもなかなかいい。とにかく最後のレースの演出を除けば、今年ベストワン級の面白さで、物凄いハイテンションで鑑賞していました。あぁ、残念だあああ。

 でもまあ、それを含めても十分に面白かったんだけどね。

 しかし実際の箱根駅伝のコース、中継所を忠実に再現しての撮影は本当に見事としか言いようが無く、これを撮影したスタッフの意気込みは素晴らしすぎますね。街中で交通を止め、沿道にはエキストラを何百人も配置してレースを再現している映像にはそれだけでも感動しましたよ。

(静岡有楽座)

« 「わたし出すわ」☆☆☆☆ | Main | 「超いんらん やればやるほどいい気持ち」☆☆ »

「日本映画の感想」カテゴリの記事

Comments

Post a comment

(Not displayed with comment.)

TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/45345/46781887

Listed below are links to weblogs that reference 「風が強く吹いている」☆☆☆☆:

« 「わたし出すわ」☆☆☆☆ | Main | 「超いんらん やればやるほどいい気持ち」☆☆ »

広告

  • amazon

ツイッター

  • ツイッター
無料ブログはココログ

ブログパーツ

  • mixi